
カリフォルニア州ラホーヤにあるスクリプス研究所の化学者は、生命が地球上でどのように発生したかについての新しい見方を支持する驚くべき発見をした。ドイツ化学会誌のアンゲヴァンテ・ケミーに2020年12月15日にオンラインで公開された研究によると、生命が生まれる前に地球上に存在していたと思われるジアミドホスフェート(DAP)と呼ばれる単純な化合物が、デオキシヌクレオシドと呼ばれる小さなDNAビルディングブロックを化学的に編み合わせて原始DNA鎖にした可能性があるという。
この発見は、過去数年にわたる一連の発見の最新のものであり、DNAとその密接な類縁のRNAは、同様の化学反応の産物として一緒に発生し、最初の自己複製分子(地球上で最初の生命体)は2つの混合物だったことを示している。 この発見は、化学や生物学における新しい実用的なアプリケーションにもつながる可能性があるが、その主な重要性は、地球上の生命が最初にどのように発生したかという古くからの問題を解決することだ。 特に、自己複製するDNA-RNA混合物がどのように進化し、原始地球に広がり、最終的には現代の生物のより成熟した生物学に種をまくことができたのかについてのより広範な研究への道を開くものだ。 このアンゲヴァンテ・ケミーの論文は、「前生物的なリン酸化と、それに伴うデオキシヌクレオシドのオリゴマー化によるDNA形成(Prebiotic Phosphorylation and Concomitant Oligomerization of Deoxynucleosides to form DNA.)」と題されている。
「この発見は、最初の生命体が地球でどのように発生したかについての詳細な化学モデルの開発に向けた重要なステップだ」と、研究の上級著者であるスクリプス研究所の化学准教授であるRamanarayanan Krishnamurthy 博士は述べている。 この発見はまた、生命の起源の化学について、ここ数十年でそれを支配してきた「RNAワールド」仮説を覆すものだ。「RNAワールド」仮説は、最初のレプリケーターはRNAベースであり、DNAは後に生成物としてのみ発生したと仮定している。
この記事が役に立つたらぜひシェアしてください!

他にもこんな記事が読まれています
バーチャル展示会:おすすめバイオ研究支援ツール
- DNAサンプル調製
- 遺伝子解析
- シングルセル解析
- cDNAライブラリー
- エクソソーム解析
- 質量分析計
- 液体クロマトグラフィー質量分析計
- 飛行時間形質量分析計
- 生体分子間相互作用解析
- タンパク質生産
- 抗体精製
- バイオアッセイ
- 糖鎖解析
- 細胞解析
- 細胞培養
- バイオセパレーション
- 化合物ライブラリ
- トランスフェクション試薬
- 分子イメージング
- ソフトウェア
- 消耗品
- ライフサイエンス系ラボ動向調査 2020 発行のお知らせ(2020-02-06)
- 2018年度のライフサイエンス研究市場規模は約3678億円と推定(2019-01-08)
バイオマーケットjpは、ライフサイエンス研究者・バイオビジネス関係者のための会員制サイトです。
ユーザー登録すると...
コンテンツの全文表示・コメント投稿・各種お申し込み・ダウンロード等、
様々なユーザー専用機能をご利用いただくことができます。
|
|
ユーザー登録は1分で完了 |
ユーザー登録は無料 |
バイオアソシエイツ株式会社
東京都千代田区永田町2-11-1 山王パークタワー 3F
BioAssociates.co.jp

What We Do
ライフサイエンス事業向け
マーケティングサービスを提供しています
- マーケティングリサーチ
- コンサルティング
- 外部連携支援
- 科学顧問
- マーコム