Laser Scissors と次世代DNAシーケンサーによって全真菌ゲノムの遺伝子活性が明らかに
サイエンス出版部 発行書籍
Laser Scissors顕微鏡と最新のシーケンサーを組み合わせて、ドイツ・ルール大学ボーフム(RUB)の研究チームは、真菌の全ゲノムの遺伝子活性を一挙に解析する方法を開発した。これによってミリサイズの生物体の困難であった小細胞の研究に道が開ける。RUB総合&分子植物学部の研究チームは、小サイズで多細胞真菌の発生や成長の研究に、この方法を適用している。この研究成果はオープンアクセス形式のBMS Genomics誌2012年9月27日号に発表された。多細胞生物では、どの細胞にも同様の遺伝子が含まれているが、活性化(発現)している遺伝子はほんの一部である。この遺伝子発現の差異によって細胞の構造や生理学の多様性が生じるのである。 それ故、遺伝子発現が多細胞生物の発達を理解するために大変重要となるのだ。「植物のような大きな生物体では、遺伝子発現の研究を開始するために十分な材料を揃える必要はありません。しかし微生物の場合には、器官の多くは細胞数が僅かなのに加えて他の組織と融合しており分離する事が困難です。」とミノウ・ノウロウシアン博士は語る。よって、ウルリッチ・クゥーク教授とノウロウシアン博士はレーザーマイクロダイセクション装置と最新のシーケンサー技術を融合させて、僅か0.5?サイズの真菌の生殖機構の発達における遺伝子活性を解析する方法を開発したのだ。レーザーマイクロダイセクションでは、光学顕微鏡下でレーザービームを用いて、対象サンプルの決まった箇所を切断する。このレーザー「ミニカッター」によって、例えば、発生の研究には頻繁に使われる真菌Sordaria macrosporaの生殖組織である子実体を集めて、研究を行なう。研究チームは、この子実体から遺伝子の活性を反映するRNAを単離して使用した。そして「次世代」シーケンサーを用いて、同時に全遺伝子の活性を解析した。ボーフムの
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