マイクロ流体工学と音波を組み合わせてエキソソームを血液から分離。臨床現場での利用を目指す

マイクロ流体工学と音波を組み合わせてエキソソームを血液から分離。臨床現場での利用を目指す

サイエンス出版部 発行書籍

細胞は、エキソソームと呼ばれる膜を持った超微小な包みを分泌し、この包みは体の一箇所から他の箇所に重要なメッセージを運ぶことができる。MITその他の研究機関の研究者らがこのメッセージを捕捉する手法を開発した。この手法はがんや胎児異常などの問題の診断にも用いることができ、そのための新開発の装置はマイクロ流体工学と音波を組み合わせてエキソソームを血液から分離するようになっている。   同グループでは、この技術を携帯できる大きさの装置に組み込むことで臨床現場で患者の血液サンプルを分析し、その場で診断が出せるようにしたいと考えており、そうなれば現在使われている、扱いが難しく、しかも時間のかかる超遠心分離法を必要としなくなる。2017年9月18日付のPNASに掲載された研究論文の首席著者の一人で、MITのDepartment of Materials Science and Engineeringの主任科学研究員、Dr. Ming Daoは、「このエキソソームは、身体に異常があった場合にその異常に固有の物質を含んでいることが多い。そのエキソソームを分離すれば生物学的解析にかけることで、その異常をつきとめることができる」と述べている。この論文の他の首席著者として、シンガポールのNanyang Technological Universityの次期大学総長で、かつてMITのEngineering学部長を務め、現在はMITでVannevar Bush Professor of Engineering Emeritusを務めるDr. Subra Suresh、Duke UniversityのMechanical Engineering and Materials Science教授を務めるDr. Tony Jun Huang、ピッツバーグ市にあるMagee-Women’s Research

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Edited by Michael D. O'Neill

Michael D. O'Neill

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