テロメアの長さが石灰化大動脈弁疾患のリスクまたは耐性に関与していることが判明
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サンフランシスコのグラッドストーン研究所の科学者達は、マウスがヒトの老化疾患を発症するのを防ぐ重要なメカニズムを発見し、ヒトでよく見られる広範囲の疾患の重症度を説明した。どちらの局面も、年齢とともに浸食される染色体末端の保護キャップとしての役割を担うテロメアと関連している。テロメアの侵食と老化の疾患の関連性は長く知られているが、テロメアの長さがヒトの病気にどのように影響を与えるかは謎とされてきた。 しかし今、科学者達によって、心臓病に関連したヒトの遺伝子変異を有するマウスのテロメアを短くすると心臓弁および血管にカルシウムが致命的な量に蓄積することが見出されている。これによって、石灰化大動脈弁疾患(calcific aortic valve disease; CAVD)の有望な新薬開発の実験系の構築が期待され、ヒトにおける様々な老化疾患の研究をマウスモデル化する道が開けた。CAVDでは、心臓弁および血管にカルシウムが蓄積し骨のように硬化する。治療としては心臓手術によって弁を置換する他なく、疾患率は75歳以上の成人の3%である。CAVDは年齢と共に発症し、2つあるNOTCH1遺伝子のコピーの一つに突然変異が起こることが起因とされる。 ヒトは通常、各遺伝子のコピーを2つ有する。 コピーの1つが失われた場合、残りの遺伝子では、正常な機能を維持するのに十分なタンパク質を産生しきれないことがある。たんぱく質の産生量が半減すればヒトでは疾患を引き起こすのに対し、同じ変異を持つマウスは疾患から保護されることが多いが、この理由については明確にされていない。グラッドストーン研究所の科学者らは、テロメアの長さがこの種の疾患のリスクまたは耐性と関連している、と2017年3月27日付けでJournal of Clinical Investigationにオンラインで公開した。実験用マウスは
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