アラバマ大学バーミンガム校(UAB)と共同研究機関の新しい発表によると、過度の飲酒が原因とされる肝臓障害を、抗酸化物質で予防できる可能性がある。研究結果は、脂肪症の進行阻止もしくは、肝硬変や肝癌に至る可能性のある肝臓の脂肪沈着を治療可能な道筋を示すような知見が、「Journal Hepatology」(2011年5月号)に発表された。UAB 校のDr. Victor Darley-Usmar 病理学教授が率いる研究チームは、ヒトにとって過剰摂取に相当するアルコール量を、ラットのミトコンドリアに5〜6週間にわたって毎日注入した。

 

そして、このミトコンドリアに、ミトコンドリア標的ユビキノンもしくはMitoQと呼ばれる抗酸化物質を導入した。

毎日過度に飲酒する慢性アルコール依存症では、肝細胞に脂肪蓄積が起こる。肝臓でのアルコール代謝の際にフリーラジカル(遊離活性基)を発生し、これが肝細胞中のミトコンドリアに損傷を与え、エネルギー産生に必要な酸素量の取り込みを妨げる。

「低酸素症」と呼ばれる低酸素状態は、ミトコンドリアの損傷を悪化させ、肝硬変へ進行する可能性のある脂肪沈着の形成を促進する。Dr. Victor Darley-Usmar教授や共同研究者は,次のように語る。「抗酸化物質MitoQは、フリーラジカルがミトコンドリアを損傷する前にフリーラジカルを迎え撃ち、中和することができる。そして最終的に脂肪症につながるという一連の反応のカスケードを防ぐ可能性がある。

「過度の飲酒から生じる肝臓のアルコール沈着に伴う慢性的な損傷の予防や症状の好転にアプローチする有望な医薬品は今まで存在しなかった。」さらに彼は語る。「私達の研究結果から、MitoQは長期間の習慣的なアルコール摂取に起因する肝臓障害の治療に有効な製剤になるかもしれないことが示唆された。」「今までの研究で、MitoQはヒトに長期間安全に投与可能であることが示された。」

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