赤痢菌の毒性発現の重要なトリガーを特定

赤痢菌の毒性発現の重要なトリガーを特定

サイエンス出版部 発行書籍

病原体における毒性を活性化する「スイッチ」を研究している多分野のチームが、赤痢の主な原因である赤痢菌における毒性を制御するタンパク質VirBの働きを特定しました。赤痢菌は世界的に赤痢関連死の主な原因となっており、新しい治療標的が求められています。

ネバダ大学ラスベガス校のヘレン・ウィング博士(Helen Wing)が率いる研究チームによると、VirBは赤痢菌の50以上の毒性遺伝子を活性化する前に、ヌクレオシド三リン酸CTP(ATPのアデニンの代わりにシチジンが結合している)に結合する必要があることが明らかになりました。この研究は、重要なグローバル病原体の毒性メカニズムを解明し、これと類似の毒性メカニズムを持つ他の病原体の新たな治療法の道を開く可能性があります。

この研究は「VirB, a Key Transcriptional Regulator of Shigella Virulence, Requires a CTP Ligand for Its Regulatory Activities(赤痢菌毒性の重要な転写調節因子VirBは、その調節活動にCTPリガンドを必要とする」)」というタイトルでmBio誌に掲載されました。

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Edited by Michael D. O'Neill

Michael D. O'Neill

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