COVID-19がアストロサイトと相互作用して脳に侵入する仕組みが明らかに
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COVID-19 の原因ウイルスであるSARS-CoV-2がどのようにして脳に伝播するかについて、新しい研究結果が発表された。この研究は、COVID-19の患者に報告されている驚くべき神経症状の数々や、重篤な神経症状に見舞われる患者と全く見舞われない患者がいる理由を説明するのに役立つ。研究者らは、SARS-CoV-2が、我々の脳を動かす神経細胞(ニューロン)と、ニューロンを支え、保護する脳や脊髄の細胞(アストロサイト)の両方に感染する可能性があるという証拠を報告している。 ルイジアナ州立大学(LSU)ヘルス・シュリーブポート校のポスドクで、本研究の筆頭著者であるRicardo Costa博士は、「今回の発見は、COVID-19が神経障害を引き起こす経路がアストロサイトであることを示唆している」「このことは、COVID-19の患者に見られる、嗅覚や味覚の喪失、見当識障害、精神病、脳卒中などの神経症状の多くを説明できる可能性がある」と述べている。Costa博士は、4月27日に開催されたアメリカ生理学協会の年次総会で、チームの研究を発表した。本研究は、LSU Health Shreveportの分子細胞生物学助教授であるDiana Cruz-Topete博士が主導し、スペインのカスティーリャ・ラ・マンチャ大学のOscar Gomez-Torres博士とEmma Burgos-Ramos博士が共同研究者として参加した。 SARS-CoV-2は、呼吸器系では、アンジオテンシン変換酵素2(ACE2)受容体と呼ばれる細胞表面のタンパク質をつかんで人の細胞に感染することが知られている。脳細胞がこの受容体を持っているかどうかは、これまで不明だった。今回、Costa博士らは、ヒトのアストロサイトとニューロンの細胞培養物がACE2を発現しているかどうかをRNAとタンパク質で調べた。
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