メチシリン耐性黄色ブドウ球菌を抑制し、抗生物質に対してより脆弱にする化合物を発見。
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メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)スーパーバグを抑制し、抗生物質に対してより脆弱にする化合物が、英国バース大学のメイゼム・ラーベー博士とイアン・ブラグブロー博士が率いる研究チームによって発見された。この新規化合物は病原体の細胞膜を破壊することによって、致命的なMRSA感染症の原因菌である黄色ブドウ球菌を破壊するようだ。この化合物は、10種類の抗生物質耐性黄色ブドウ球菌に対してin vitroテストされた。その中には、MRSA感染と闘う患者に与えられる最終選択薬であるバンコマイシンに対する耐性が知られている株も含まれていた。その結果、この化合物はすべての株に対して完全に効果を発揮し、それ以上菌が増殖することはなかった。 この研究では、黄色ブドウ球菌を直接破壊するだけでなく、3種類の重要な抗生物質(ダプトマイシン、オキサシリン、バンコマイシン)に対する多剤耐性菌の感受性を回復させることができることが明らかにされた。このことは、数十年にわたる乱用によって効かなくなった抗生物質が、やがて深刻な感染症を抑える力を取り戻す可能性があることを意味している。 「この化合物と抗生物質との間に、なぜこのような相乗効果が生じるのか、完全には分かっていないが、我々は、この点をさらに追求したいと思っている。」と、バース大学ライブサイエンス学部のラーベー研究員は語っている。 病原体の脆弱性 この化合物とはポリアミンである。ほとんどの生物に存在する天然化合物だ。10年前までは、ポリアミンはすべての生物に必須であると考えられていたが、現在では、黄色ブドウ球菌には存在せず、また毒性もあることが分かっている。この発見以来、研究者らは、ポリアミンに対するこの病原体の異常な脆弱性を利用して、細菌の増殖を抑制することを試みてきた。そしてこのたび、ラーベー博士らは、改良型ポリアミン(AHA-1394と命
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