母親の血中無細胞胎児DNAの次世代シーケンシングにより胎児鎌状赤血球症の非侵襲的出生前診断に一歩近づく

2019
7月 11
(木)
11:00
先端診断のライフサイエンスニュース

母親の血中無細胞胎児DNAの次世代シーケンシングにより胎児鎌状赤血球症の非侵襲的出生前診断に一歩近づく

鎌状赤血球症(Sickle cell disease:SCD)は、両方の親がヘモグロビン遺伝子の突然変異の保因者である場合に遺伝する貧血の一種だ。 現在、この疾患は、侵襲的検査を実施しなければ妊娠中に診断することができないが、流産リスクを伴うので、両親によって診断を拒否されることがある。

現在、英国のバーミンガムにあるNonacus Ltd.と協力して、英国のロンドンにあるGuy's and St Thomas' NHS Foundation Trust and Viapath Analyticsの研究者らは、この疾患の非侵襲的出生前診断を開発した。 この発表は、2019年6月16日に欧州人類遺伝学会(ESHG)の年次総会で行われた。

この発表は、「無細胞DNAの次世代シークエンシングによる鎌状赤血球症の非侵襲的出生前診断(Non-Invasive Prenatal Diagnosis of Sickle Cell Disease by Next-Generation Sequencing of Cell-Free DNA.)」と題されている。

Guy's and St Thomasの研究員であるJulia van Campen博士は、次のように説明している。「無細胞胎児DNA(母体血流中を循環する胎児由来のDNA)を使用して鎌状赤血球症の検査方法を開発した。 無細胞胎児DNA検査はすでにいくつかの疾患で利用可能だが、英国で最も一般的に要求されている出生前検査の1つであるにもかかわらず、技術的困難により鎌状赤血球症の検査法の開発が妨げられている。」

鎌状赤血球症の赤ちゃんを産むリスクがあるカップルでは、各パートナーがヘモグロビン遺伝子の変異を保有している。つまり、どの胎児でも四分の1の確率で両方の変異を受け継ぐため、鎌状赤血球症の影響を受ける。 このように受け継がれた状態の非侵襲的出生前診断(Non-invasive prenatal diagnosis :NIPD)は困難だ。

「鎌状赤血球症のための非侵襲的出生前アッセイの開発は以前から試みられているが、現在まで成功していない。」とvan Campen博士は言う。 研究者らは24人の妊娠中の鎌状赤血球症キャリアのサンプルを分析した。

 

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