インフラマソーム免疫タンパク質CARD8が感染症検出に重要な役割を果たす可能性
サイエンス出版部 発行書籍
インフラマソームが、感染症が発生した際に私たちの身体が警報を発するための分子センサーの複雑なシステムを形成していることがわかっています。しかしながら、侵入してくる病原体などの脅威に対して応答を開始するこれらのセンサーの背後にあるメカニズムや、その作動方法は、免疫学者にとって興味の尽きない分野でした。この度、カリフォルニア大学サンディエゴ校の生物学者が、免疫系が特定のウイルスを検出する、これまで知られていなかった方法について発表しました。発表によれば、SARS-Cov-2を含む様々なウイルスを検出するトリップワイヤーの役割を果たすインフラマソーム免疫タンパク質「CARD8」の特筆すべき存在です。 さらに、UCSD生物科学部のマシュー・ドーガティ(Matthew Daugherty)博士とワシントン大学およびUCバークレー校の研究者らは、CARD8の機能がさまざまな生物種で異なり、ヒトの個体間でも異なることを突き止めました。彼らはヒトの細胞株を用いた一連の実験と、哺乳類種におけるCARD8の遺伝的変異の解析を通じて、この知見を得ました。 これらの重要な研究結果は、オープンアクセス・ジャーナルPLOS Biology誌に2023年6月8日付けで掲載された論文に詳細に記載されています。論文のタイトルは 「Host-Specific Sensing of Coronaviruses and Picornaviruses by the CARD8 Inflammasome(CARD8によるコロナウイルスとピコルナウイルスの宿主特異的感知)」です。 CARD8のバージョンにおいて、私たちは興味深い発見をしました。あるヒトがたった一つの遺伝子の違いによって、コロナウイルス感染を感知する能力を失いつつも、ライノウイルス(風邪)やポリオウイルスを含む別のウイルスファミリーであるエンテ
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