NYUアブダビの研究者らがCOVID-19重症度と関連するマイクロRNAを同定
サイエンス出版部 発行書籍
NYUアブダビのユセフ・イダグドゥール(Youssef Idaghdour)生物学准教授が率いる研究チームは、アブダビ在住のワクチン未接種のCOVID-19患者259人を対象に、遺伝子を制御する低分子RNAであるマイクロRNAとCOVID-19の重症度との関連について調査しました。この研究では、免疫反応の低下やICU入室と関連するマイクロRNAが特定されました。また、中東、北アフリカ(MENA)、南アジア地域におけるワクチン未接種COVID-19患者の血中マイクロRNAの構造に関する初のゲノム画像が作成されました。これはこれら地域において十分な研究が行われていなかったゲノム研究の重要な進展です。 研究者たちは、感染の初期段階におけるマイクロRNAの変化を特定しました。この変化が特定の血液形質や免疫細胞の死と関連しており、ウイルスが免疫系を回避して増殖する可能性を示唆しています。この遺伝学的研究結果は、患者の遺伝的体質が免疫機能と疾患の重症度に影響を及ぼすことを示しており、患者の予後と治療法の改善に向けた新たな知見を提供するものとなっています。 この成果は、サンプルの多様性を考慮して、MENA地域と南アジアに居住する世界人口の約30%に適用できると期待されています。 2023年6月12日、Human Genomics誌に掲載された「Systems Genetics Identifies miRNA-Mediated Regulation of Host Response in COVID-19(システム遺伝学がCOVID-19におけるmiRNAを介した宿主応答制御を特定)」と題する研究論文が、イダグドゥール博士率いる研究チームによって発表されました。この論文はオープンアクセスで提供されています。 この研究では、複数のオミックスデータセット(入院時の患者の遺伝子型、
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