地球上で生命はどのように起こったのか?ニュージャージー州のラトガース大学の研究者は、単純なタンパク質触媒の最初で唯一の証拠の中に、細胞に不可欠な、生命が始まったときに存在していたかもしれない生命のビルディングブロックを発見した。この原始のペプチドまたは小さなタンパク質の研究が、米国化学会誌に掲載された。
この論文は、「頑強な電子移動が可能な最小ヘテロキラルデノロ設計4Fe-4S結合ペプチド(Minimal Heterochiral de Novo Designed 4Fe–4S Binding Peptide Capable of Robust Electron Transfer.)」と題されている。
1980年代後半から1990年代初頭にかけて、化学者Günter Wächtershäuserは、海洋の鉄と岩石に含まれる硫黄が生命の始まりと仮定した。ラトガースの共同研究者であるRobert Wood Johnson医科大学の副学長であるVikas Nanda博士によると、Wutchtershäuserらは、短いペプチドが金属に結合し、生命を生み出す触媒として役立つと予測した。
ヒトDNAは、数百から数千アミノ酸長のタンパク質をコードする遺伝子からなる。これらの複雑なタンパク質は、すべての生命体を適切に機能させるために必要なもので、数十億年の進化の結果でである。生命が始まったとき、たぶんタンパク質ははるかに単純で、恐らくわずか10〜20アミノ酸長だったはずだ。
Nanda博士によると、ラトガースの科学者は、コンピュータモデリングを用いて、初期のペプチドがどのようなものか、そしてそれらの可能な化学的機能を探索してきたという。
科学者はコンピュータを使って短い12アミノ酸のタンパク質(ambidoxin)をモデル化し、それを試験した。
このペプチドは、いくつかの印象的かつ重要な特徴を有している。
これには2種類のアミノ酸しか含まれておらず(特定の身体機能に必要な数百万種類の異なるタンパク質を合成する推定アミノ酸20個ではなく)、それは非常に短く、原始の地球の適切な環境下で自発的に出現する可能性がある。このペプチドの中心にある金属クラスターは、原始の海に豊富に存在していた鉄 - 硫黄鉱物の構造と化学的に似ている。
ラトガースの先進技術医学センターの教授であるNanda博士によれば、このペプチドは崩壊することなく繰り返し電子を充電して放出することもできるという。
ラトガースの環境生物物理学および分子生物学研究所のPaul G. Falkowski教授は、次のように述べている。「フェレドキシン(ferredoxin)と呼ばれる近代的なタンパク質は、これと同じで、細胞周囲の電子をシャトルして代謝を促進する。 私たちが研究したような原始ペプチドは、生命の起源において同様の機能を果たした可能性がある。」
Falkowski博士は、タンパク質触媒が生命の始まりにどのように進化したかを理解することを目的とした、Rutgers科学者が率いるNASAが資金を提供するENIGMAプロジェクトの主任研究員だ。Nanda博士は、原始ペプチドの完全な可能性を特徴付けるチームを率い、生命の起源において重要な役割を果たすかもしれない他の分子の開発を続けている。
ラトガースの科学者はコンピュータを用いて、約10,000個のタンパク質を分解し、すべての生物の中に無数のタンパク質を形成するために積み重ねることができる4つの「生命のレゴ」を突き止めた。小さな原始ペプチドは、より長い生命の前駆体であり、科学者は、このようなペプチドが生化学においてどのように機能したか実験を行うことができる。
研究主任著者は、John Dongun Kim博士(ポスドク研究員)、大学院生Douglas H. Pikes氏。 他の著者には、Alexei M. Tyryshkin博士とG.V.T. Swapna博士、Hagai Raanan博士(ポスドク研究員)、そして、分子生物学と生化学の教授であり、先端技術医学センターの常駐教員でもあるGaetano T. Montelione博士が含まれる。
【BioQuick News:Rutgers Scientists Model 12-Amino-Acid Protein That May Have Existed When Life Began 4 Billion Years Ago】
