2017年Lasker-DeBakey Clinical Medical Research Award は、HPVによって引き起こされる子宮頸がんなど、がん予防のためのHPVワクチンの開発を可能にした技術的革新を果たしたNCIのDouglas R. LowyとJohn T. Schillerに贈られた
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2017年Lasker-DeBakey Clinical Medical Research Awardは、子宮頸がんその他のがんを予防するヒト・パピローマウイルス (HPV) ワクチン開発を可能にする技術の進歩に携わった2人の科学者を顕彰した。Dr. Douglas R. LowyとDr. John T. Schiller (いずれもNational Cancer Institute所属) は、大きな公衆衛生問題に取り組み、大胆ながら計算されたアプローチで圧倒的な困難を乗り越えた。 2人は、女性のがんとしては世界的にも発生率第4位の子宮頸がんや、HPVによって引き起こされる他の悪性腫瘍、疾患の発生率と死亡率を引き下げる安全で効果的なワクチンの設計図をいくつか開発した。毎年新しく50万人を超える女性が子宮頸がんと診断され、毎年25万人を超える女性がこの悪性腫瘍のために亡くなっている。2008年にノーベル生理学・医学賞を受賞したDr. Harald zur Hausenは、1980年代にこの疾患と特定タイプのHPVの感染との関係を突き止めている。その結果、子宮頸がんの70%程度がHPV16とHPV18によるものと判明しており、残り30%は10種の他のタイプのHPVによるものと突き止められている。さらに、HPV16、HPV18,その他の「ハイリスク」HPVは、外陰部、膣、陰茎、肛門、咽喉などのがんの原因になっている。 他のHPVファミリーには陰部疣贅の原因になるものもあり、HPVウイルスは性行為によって伝染するが、通常、感染症状そのものは自然に治る。ところが、中にはしつこいものもあり、また、ハイリスクHPVはがん遺伝子を持っており、その活動が宿主細胞の無制限の増殖につながる。正常細胞ががん細胞に変化するには少なくとも15年、通常はそれ以上の年月がかかる。1990年代初め頃
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