H.ピロリ菌が胃の中の酸性環境からどうやって逃げているのか−原子結晶構造解析で判明

2012
7月 11
(水)
16:30
微生物/ウイルス研究のバイオニュース

H.ピロリ菌が胃の中の酸性環境からどうやって逃げているのか−原子結晶構造解析で判明

オレゴン州立大学(UO)の研究チームが、ヘリコバクターピロリ菌がどのようにして胃内部の酸性環境を生き抜くのかを発見し、病因作用を抑え込む新たな除菌法への道を開いた。現在の除菌法では、除菌が十分でなかったり、副作用によって除菌治療が続けられなかったりする。H.ピロリ菌の酸レセプターTlpBの結晶構造を明らかにした研究結果は、Structure誌2012年6月14日オンライン版に発表された。このレセプターは、PAS領域として同定されている外部突起部を有し、低分子である尿素の結合を受けることで、外部環境の状態を計測している。細胞外PAS領域を含む、機能が明らかな化学レセプターが、結晶学的に明らかにされたのは、TlpBが初めてであると研究チームは説明している。「この領域は大変美しい構造をしていますが、このクラスのタンパクでは、これまで一度も観察された事はありません。」とUO物理学教授でUO分子生物研究所(IMB)フェローである、S.ジェームス・レミントン博士は語る。バクテリアが過酷な化学環境の中で生き抜くための20年に渡る研究において、キーとなるレセプターが、1.38オングストロームの原子分解能によって初めて観察されたのである。グラム陰性菌であるH.ピロリ菌が最初に同定され、胃潰瘍と胃がんとに関与することが示されたのは、1982年であった。

 

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