古代微生物から受け継がれた免疫防御—アスガルド古細菌とウイルス対策の起源
サイエンス出版部 発行書籍
私たちのウイルス防御機能、生命の進化と微生物の遺産。 ウイルス感染に対する体の初期防御機構の一部は、何十億年前の微生物の祖先から受け継がれていると考えられます。テキサス大学オースティン校(The University of Texas at Austin)の新しい研究によると、私たちの自然免疫系における重要な二つの要素は、アスガルド古細菌という微生物群に由来していることが明らかになりました。この研究では、ウイルスに対する防御に重要な役割を果たすビペリンとアルゴノートという二種類のタンパク質群が、アスガルド古細菌から進化してきたことが示されています。なお、これらの防御タンパク質はバクテリアにも存在しますが、真核生物のそれはアスガルド古細菌のものに最も近縁であることが明らかになりました。 この研究成果は、2024年7月31日付けでNature Communications誌に掲載されたオープンアクセス論文「「Asgard archaea Defense Systems and Their Roles in the Origin of Eukaryotic Immunity(アスガルド古細菌の防御システムと真核生物免疫の起源における役割)」」として発表されました。 研究背景と意義 この発見は、全ての真核生物を生んだ細菌とアスガルド古細菌との共生関係の理論をさらに支持するものであり、「アスガルド古細菌が私たちの微生物の祖先である」という考えを補強しています。本研究のシニア著者であるブレット・ベイカー博士(Brett Baker, PhD)は、「これまでにもアスガルドから真核生物が得た構造タンパク質の豊富さが知られてきましたが、今回の研究により、真核生物の防御システムの一部もアスガルドに由来する可能性が示唆されました」と述べています。 ビペリンとアルゴノートの役割とメカ
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