グリコRNAの免疫系への関与を解明:細胞間コミュニケーションの新たな可能性
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グリコRNAの存在を証明し、細胞間コミュニケーションと免疫系との関わりを解明する。 ハーバードチームの画期的発見 ハーバード大学幹細胞生物学および再生医療学科のライアン・フリン博士(Ryan Flynn, MD, PhD)とその研究チームは、細胞表面の生物学においてRNAの意外な役割を発見しました。フリン博士の研究は細胞表面におけるRNAの生物学を探求しており、特定のRNAがグリカン(細胞表面に存在する複雑な炭水化物ポリマー)と化学的に結びついていることを明らかにしました。フリン博士のチームは2021年に初めて、RNAが細胞外で発見される可能性を報告し、この発見はRNAが細胞内にのみ存在するとされてきた従来の考えを覆しました。 新たな研究は8月21日にCell誌に発表され、RNAがN-グリカンと化学的に結びつくメカニズムを解明しました。従来、グリカンに結合する分子はタンパク質と脂質のみとされていましたが、この研究によりRNAもそのリストに加わることが明らかになりました。論文のタイトルは「The Modified RNA Base acp3U Is an Attachment Site for N-Glycans in GlycoRNA(RNAの修飾塩基acp3UがグリコRNAのN-グリカン結合部位である)」です。 「我々の研究により、実際にはタンパク質、脂質、RNAの3種類の糖鎖結合体(グリココンジュゲート)が存在することが証明されました」とフリン博士は述べ、今回の発見が細胞生物学の理解を深め、グリコRNAの機能に関する新たな研究の道を開いたと説明しています。 グリコRNAの存在証明の課題 2021年の発見当初、グリコRNAの存在には多くの期待が寄せられましたが、RNAとグリカン間の化学的結合を証明することは困難でした。この問題に取り組むため、フリン博士のチ
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