新ツール「オプトドロップレット」で生細胞内のタンパク質凝集と相転移に光を当てる

2017
2月 23
(木)
14:00
タンパク質/糖鎖研究のバイオニュース

新ツール「オプトドロップレット」で生細胞内のタンパク質凝集と相転移に光を当てる

生細胞の中のタンパク質がどのように液体やゲル状固体と言った異なる状態に組み立てられるかを理解するために、光で物質を操作するツールが用いられ始めた。細胞は驚異的な複雑さで数千もの化学反応を同時にこなしており、いくつかの反応はオルガネラと呼ばれる特殊なコンパートメント内で行われている。 しかし、あるオルガネラは、細胞内に浮遊する物質を取り除く膜を欠いている。 これら膜のないオルガネラは何らかの形で、タンパク質・核酸等の分子が浮かぶ細胞の海の真っただなかで自己完結型構造として存続している。

プリンストン大学の科学者は、膜のないオルガネラが機能する化学作用の理解へ、これまでにない道筋を提供する新しいツール「オプトドロップレット」を開発した。 「このオプトドロップレットは、膜のないオルガネラの自己組織化を支配する物理学的・化学的規則を理解することを可能にする。このプロセスの根底にある基本的なメカニズムはほとんど理解されておらず、我々の取り組みによって、ALSのようなタンパク質凝集を伴う病気の治療法を開発できる希望があるかもしれない。」 と2016年12月29日にCellにオンラインで掲載された論文の上級著者であるプリンストン大学の化学生物学の助教授、Clifford Brangwynne博士は述べている。

Cellの論文は、「Spatiotemporal Control of Intracellular Phase Transitions Using Light-Activated optoDroplets.(光作動オプトドロップレットを用いた細胞内相転移の時空間制御)」と題されている。以前の研究では、相転移プロセスによって膜のないオルガネラが細胞内で組み立てられることを示した。Brangwynne博士らによるこの数年間の研究では、特定のタンパク質の濃度を変更したり、構造を変更したりすることで、タンパク質が液滴状のオルガネラに凝縮するような相変化が引き起こされることが明らかになった。 しかし現在まで、ほとんどの研究では試験管の中の精製タンパク質を使用しており、活動的な生細胞において相転移を研究する方法はほとんどなかった。

 

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