腫瘍まわりの微小環境中の前立腺がんタンパク質の役割が明らかに
サイエンス出版部 発行書籍
Cedars-Sinai Samuel Oschin Comprehensive Cancer Institute (米カリフォルニア州) の研究チームは、前立腺がんの外側のストローマ細胞と呼ばれる結合組織の中で、よく知られたタンパク質が重要な役割を果たしていることを初めて突き止めた。これまでも、前立腺がんでcaveolin-1 (Cav-1) と呼ばれるタンパク質が腫瘍の治療抵抗性や悪性化などの役割を果たしていることは研究者によく知られていたが、この研究以前にはストローマ細胞内でのCav-1の役割についてはよく知られていなかった。 2013年5月31日付Journal of Pathologyオンライン版に掲載されたこの研究論文は、「ストローマ細胞内のCav-1タンパク質の量が下がるのは腫瘍が進行していることを示しており、腫瘍でのCav-1の役割として知られていたのとは逆」であることを明らかにしている。腫瘍内でこのタンパク質が増えることは腫瘍の進行を示していたのだ。このヒトの腫瘍に関する発見は、前立腺がんのストローマ細胞のCav-1量が減っている場合、一般的には予後が悪く、再発する可能性が高いことを示唆している。 Urologic Oncology Research Program の准教授で、この研究の上級研究員のDolores Di Vizio, M.D., Ph.D.は、「前立腺がんがその微小環境あるいはストローマ細胞と情報交換するメカニズムは、疾患の悪性化や治療に対する反応を評価する上で是非とも理解しておかなければならない重要なプロセスだ。この研究でも、男性特有のこの疾患の複雑さを理解するためには前立腺がんを取り巻く細胞が、がんそのものと同じくらい重要だということを示している。この研究はまだ初期段階だがいずれ新しいマーカーを発見し、診断と治療を助けるだけ
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