中国、わずか20年で結核罹患率を半減
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中国は過去20年で結核罹患率を10万人あたり170人から59人へと半分以下に減らした。2014年3月18日付The Lancetオンライン版には20年にわたる全国調査データ分析から割り出された研究結果が掲載されている。その論文によると他に類を見ないこの大成功にはWHOの提唱する直接服薬指導による短期化学療法(DOTS)戦略の対象が1990年代には人口の半分だったが、2000年以降は全人口に飛躍的に広げられたことが大きく寄与している。 この研究を指導した北京のChinese Center for Disease Control and Prevention (中国疾病預防控制中心) のDr. Yu Wang (王宇博士) は、「Stop TB Partnershipが設定した基本的世界結核絶滅目標の一つは1990年から2015年の間に結核罹患率を50%引き下げることだった。中国のこの研究から、その目標の達成が可能なこと、また中国はこの目標を予定より5年も早く達成した」と述べ、さらに、「結核の治療を病院から地域公共衛生センターに移し、DOTS戦略を実施することで結核治療が飛躍的に進歩したことがこの成功に大きく貢献している」と述べている。 中国は世界でも結核患者が多く、毎年100万人が新たに結核と診断され、世界の新患者の11%を占めている。1990年と2000年の全国結核罹患率調査で、DOTSプログラムが実施された13省で結核罹患率が30%下がっていることが明らかになった。しかし、全国的な結核罹患率は10年間でわずか19%しか下がっていない。全国的な結核の負担を再評価するため、2010年に実施されたもう一つの調査で、DOTSプログラムを全国に普及させた効果を知る機会ができた。2010年、中国本土全31省の176箇所の調査地区で253,000人近い15歳以上の住民を対象に
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