空間マッピングが明かすマラリア感染のメカニズム―肝臓ステージの新たな発見
サイエンス出版部 発行書籍
マラリア感染におけるマウス肝臓の空間的・単一細胞レベルでの宿主-病原体相互作用。 マラリア寄生虫がヒトの赤血球に到達するには、まず肝臓に入り、そこで数日の間に少数の寄生虫が分化・複製することが必要です。この肝臓での段階が、寄生虫のライフサイクルにおけるボトルネックとなっているため、効果的で持続的なワクチンを開発する上で理想的なターゲットとされています。ストックホルム大学の研究者らとその共同研究者は、空間トランスクリプトミクス(Spatial Transcriptomics: ST)および単一細胞RNAシーケンシング(scRNA-seq)技術を用いて、初めてマウス肝臓におけるマラリア感染の時空間マッピングを実現しました。この研究成果は2024年8月19日にNature Communicationsに発表されました。 研究の背景と目的 ストックホルム大学の分子生物科学部門の准教授であるヨハン・アンカークレブ博士(Johan Ankarklev, PhD)は、「感染により異なる遺伝子発現パターンが肝臓組織全体でどの位置に存在するかを特定できるようになったことは、マラリア研究にとって大きな進展です。これは宿主-病原体相互作用を組織の実際のコンテキストで調べるための新たなプラットフォームとなり、創薬やワクチン開発に貢献する新たなターゲットの発見につながる可能性があります」と述べています。 この研究は、ストックホルム大学のヨアキム・ルンデバーグ教授(Joakim Lundeberg, PhD)、カロリンスカ研究所のエマ・R・アンダーソン准教授(Emma R. Andersson, PhD)、アメリカ国立衛生研究所(NIH)のジョエル・ベガ=ロドリゲス准教授(Joel Vega-Rodriguez, PhD)、およびベルギーのVIB研究所のシャーロット・スコット教授(Cha
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