致死的なラッサ・ウイルスの起源と進化が明らかに

致死的なラッサ・ウイルスの起源と進化が明らかに

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アメリカと西アフリカの国際研究チームに参加していたスクリプス研究所の研究者は、エボラ・ウイルスに近い種で致死的なラッサ・ウイルスの古代の起源と、ラッサ・ウイルスの進化過程を明らかにする研究成果を発表した。新研究の筆頭著者で、スクリプス研究所の生物学者、Dr. Kristian G. Andersenは、「これでラッサ・ウイルスの進化過程が解明された。この成果はワクチンや治療法を開発する上で重要なことだ」と述べている。 毎年少なくとも5,000人がラッサ熱で亡くなっている。   ウイルスは、感染している野ねずみの一種、マストミス (Mastomys natalensis rodents。また、メスには複数の大きな乳房があることから「multimammate rats」とか「multimammate mice」と呼ばれることがある) の尿や糞便に接触することで感染する。マストミスはこのウイルスの自然宿主となっており、また人から人へとも感染する。2013年8月13日付で名声の高いCell誌の巻頭論文に採用されたこの研究では、国際的な研究チームが次世代シーケンシングと呼ばれる技術を用いて、ナイジェリアとシエラ・レオネで野生のマストミスとラッサ熱患者から採取したラッサ・ウイルスのゲノムを解析した。 この研究チームの上級メンバーには、Harvard UniversityとBroad InstituteのDr. Pardis SabetiとDr. Joshua Levin、Tulane UniversityのDr. Robert F. Garry、NigeriaのIrrua Specialist Teaching HospitalとSierra LeoneのKenema Government HospitalのDr. Christian Happiが加わっている。この論文は、「Cl

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Michael D. O'Neill

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