アレル特異的RNA-SeqでX染色体不活性化の遺伝子抑制過程を研究
サイエンス出版部 発行書籍
女性の体の細胞は、卵細胞を除いてすべて2本のX染色体を持っており、男性のXY染色体に対して適正な遺伝子量補償をするため、この2本のX染色体のうち1本が不活性になる。オランダのRadboud University Nijmegenの分子生物学者、Dr. Hendrik MarksとDr. Henk Stunnenbergと、同じオランダのErasmus MC in RotterdamのDr. Joost Gribnauの率いる研究グループの共同研究は、この不活性化のメカニズムがX染色体全体に及んでいることを示した。最終的な研究結果はGenome Biologyに掲載されることになっており、2015年8月3日付けで暫定的なPDF版論文がオンラインで掲載された。 この論文は、「Dynamics of Gene Silencing During X Inactivation Using Allele-Specific RNA-Seq (アレル特異的RNA-Seqを用いたX染色体不活性化での遺伝子抑制過程)」と題されている。 性染色体は基本的に男性がX染色体1本、Y染色体1本を持ち、これに対して女性はX染色体を2本持つ。X染色体不活性化と呼ばれるプロセスは、初期胚発生の時期に女性のX染色体の1本を不活性化する過程であり、2本のX染色体のうちのどちらが不活性化されるかは決まっていない。X染色体不活性化の好例としてメスの三毛猫の毛色が知られている。三毛猫の毛色の遺伝子はX染色体にあり、2本のX染色体の各1本が黒または茶のいずれかのコードを持っている。三毛猫の毛の茶色の部分は茶色のコードを持つX染色体が活性であり、黒色の部分は黒色のコードを持つX染色体が活性である。正常なヒトの胚発生では、女性のX染色体不活性化は胚発達初期に起きる。また、X染色体不活性化に「Xist」分子が重要な
Mantis 次世代分注ディスペンサー
microPAC ナノLC キャピラリーLC用カラム
CovalX コンフォメーショナルエピトープマッピング受託解析サービス
ヒト・マウス・ラットのモノクローナル抗体精製に便利な磁気ビーズ Ab-Capcher Mag
同じカテゴリーの記事
Life Science News from Around the Globe
Edited by Michael D. O'Neill
バイオクイックニュースは、サイエンスライターとして30年以上の豊富な経験があるマイケルD. オニールによって発行されている独立系科学ニュースメディアです。世界中のバイオニュース(生命科学・医学研究の動向)をタイムリーにお届けします。バイオクイックニュースは、現在160カ国以上に読者がおり、2010年から6年連続で米国APEX Award for Publication Excellenceを受賞しました。
BioQuick is a trademark of Michael D. O'Neill