世界最大のタンパク質「PKZILLA」を発見!海洋毒素の合成メカニズムを解明
サイエンス出版部 発行書籍
巨大ポリケタイド合成酵素による海洋ポリエーテル毒素の生合成。 カリフォルニア大学サンディエゴ校のスクリップス海洋研究所(UC San Diego’s Scripps Institution of Oceanography)の研究チームは、海洋藻類が生成する複雑な化学毒素を解明しようとする過程で、これまでに生物学で発見された中で最大のタンパク質を発見しました。この発見により、藻類がどのようにしてこの複雑な毒素を作り出すのか、その生物学的機構を明らかにすると同時に、新しい化学物質の合成手法も見つかりました。 これにより、新薬や新素材の開発につながる可能性があります。研究者らは、プライムネシウム毒素を生成する藻類「プライムネシウム・パルブム(Prymnesium parvum)」を研究する中で、この巨大タンパク質を発見し、「PKZILLA-1」と命名しました。 「これはタンパク質のエベレストだ」と、スクリップス海洋研究所およびスカッグス薬学研究所に所属し、今回の論文のシニア著者であるブラッドリー・ムーア博士(Bradley Moore , PhD)は述べています。「この発見は、生物が持つ可能性をさらに広げるものです」。 PKZILLA-1は、従来最大とされていたヒト筋肉に存在する「チチン(titin)」というタンパク質よりも25%大きく、長さは最大1ミクロン(0.0001センチメートル)に達します。 本研究は、2024年8月8日発行のScience誌に掲載され、アメリカ国立衛生研究所(National Institutes of Health, NIH)とアメリカ国立科学財団(National Science Foundation, NSF)によって資金提供を受けました。研究では、プライムネシウム毒素を生成するために必要なもう一つの巨大タンパク質「PKZILL
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