ウィルスの変異種を迅速に検出する「バーコード」が見つかる
サイエンス出版部 発行書籍
リーズ大学・生物科学部のジュリアン・ヒスコックス博士とジョン・バール博士は、ポルトン健康保健局(HPA)と共同で、細胞内のマーカー特性の変化によってウィルス感染の重症度を測る、ウイルスバーコードバンクを確立した。現在研究チームは、インフルエンザウイルスと幼少期の喘息発症の契機となるヒトRSウィルス(HRSV)とについて、それらの複数の異なる種をバーコードする研究を行なっている。 「インフルエンザのような感染症は、感染したウィルスが私達の体の細胞で増殖し、その細胞自身がウィルス増殖生産工場のような役割を果たしてしまうのです。感染によって細胞内のタンパクバランスが破壊されます。あるタンパクは過剰に生成され、あるタンパクは生成量が減少します。どのタンパクの生成量が影響され、どのような割合なのかを調べることによって、どんなウィルスの感染症であるのかがわかるバーコードとなるのです。」とヒスコックス博士は話す。 2009年に大流行したブタインフルエンザと季節性インフルエンザを比較して、感染した肺細胞の状態の違いを解析したこの研究結果は、Proteomics誌の2012年5月14日号に発表された。研究チームはSILACという名の標識化技術を用いてサンプル中の何千もの異なるタンパクを比較解析した。この技術では同時に質量分析装置が用いられ、ウィルス感染によって最も影響を受けるタンパクを同定し、それらを、疾患情報を与える“分子指紋”として解析したウィルスによると、ウィルス感染によって影響を受けるタンパクのうち、細胞複製に関わるタンパクが最も多かった。「ブタインフルエンザは季節性インフルエンザと同様な機序で感染し、それは我々の“バーコード”に反映されています。もしこの試験法を使っていたなら、2009年のブタインフルエンザ大流行の際に、その重症度が低い事を明らかに出来たので、あれほどの世
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