日光に当たらないと膵臓がんリスクが上昇?
サイエンス出版部 発行書籍
2015年4月9日付Journal of Steroid Biochemistry and Molecular Biologyオンライン版に掲載された「172か国における曇天下のUV-B照射と膵臓がん」と題された研究論文で、UC San Diego School of Medicineの研究グループが日射量の最も低い国で膵臓がん発症率が最高になっていると報告している。 日射量の低さは雲が厚いことと高緯度が関わっている。 第一著者、UC San Diego Moores Cancer Centerのメンバーで、Adjunct Professor in the Department of Family Medicine and Public Healthを務めるCedric F. Garland, DPHは、「高緯度や曇天の多い地域の住民は、1年のうち、ビタミンDを十分に作ることができない時期が長い。そのため、膵臓がんのリスクが通常より高くなる。赤道に近い晴天の多い地域の住民は、赤道から遠い地域の人に比べ、年齢で調整した後の膵臓がん発生率がわずか6分の1である。日照不足の影響の大きさから、ビタミンD欠乏症が膵臓がんのリスクを高めている可能性があることが示唆されているが、まだ証明されていない」と述べている。 ごくわずかな種類の食品に天然のビタミンDが含まれている。サケやマグロなど脂の多い魚はビタミンDの豊かな食品だし、牛レバー、チーズ、卵黄などにも少量ながら含まれている。また、牛乳、シリアル、ジュースなどにも栄養強化として添加されることもあるが、専門家は、皮膚が日光にさらされた時、特に紫外線のUV-Bという波長領域にさられた場合に自分の体でビタミンDが自分の体内で作り出されなければならないと考えている。屋内でも窓ガラスを通して日光を受けた場合にはビタミンDが作られない
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