がん細胞の成長を止める機序が明らかに、がん治療に道開くか

2013
2月 18
(月)
18:40
臨床医学のライフサイエンスニュース

がん細胞の成長を止める機序が明らかに、がん治療に道開くか

University of Pittsburgh Cancer Institute (UPCI, ピッツバーグ大学がん研究所) の研究チームはがん細胞の成長を止める方法を発見した。この発見が新しい抗がん治療法に結びつく可能性がある。ある種のがん細胞は重要なタンパクを奪われると正しく分裂できなくなるという研究報告であり、Journal of Cell Scienceの2013年2月号の巻頭記事を飾っている。この報告論文は2012年9月26日付同誌初出。

UPCIの分子薬理学Richard M. Cyert記念教授を務め、研究報告論文筆頭著者のBennett Van Houten博士は、「細胞再生という重要な段階でこのタンパクを変化させることで、がん細胞の成長を止めることができるのか、私たちがその機序を初めて説明できた。現在、私たちが望むのは、今回の発見で新しいタイプのがん治療薬の開発が促進され、既存の医薬と相乗効果をもたらすようになることだ」と語っている。

細胞はすべてミトコンドリアのネットワークを持っている。このミトコンドリアは細胞内にある微小な構造で細胞のエネルギー生産と新陳代謝に欠かすことができない。Dynamin-related protein 1 (Drp1) はミトコンドリアの分裂を助ける物質で、ミトコンドリアは分裂して2つの新しいミトコンドリアになる。ところが、乳がんや肺がんではDRP1の欠乏が頻繁に起こり、ひどく融け合ったミトコンドリアの巨大なネットワークが観察される。このようながん細胞は、G2/Mと呼ばれる細胞分裂の途中段階で分裂が停止したように思われる。新しく2つの細胞に分裂することができないためにがんの成長が止まったわけである。このような細胞は、分裂しようとして文字通り染色体を引き裂き、細胞のストレスをさらに高めることになる。

 

続きを読む
ログインしてください
  •      


この記事が役に立つたらぜひシェアしてください!
このエントリーをはてなブックマークに追加

閲覧(5330)

バーチャル展示会:おすすめバイオ研究支援ツール



生体高分子分析のために設計されたクロマトグラフィーシステム  生体高分子分析に適した流路で設計されているため、高い回収とゼロキャリーオーバで生体高分子を変性させることなく、逆相(RP)、イオン交換(IEX)、サイズ排除(SEC)、親水性相互作用(HILIC)などのクロマトグラフィーが可能です。シャープで選択性の高い分離が得られ、タンパク、ペプチド、核酸、および糖鎖などのモニタリングや特性解析 に威力を発揮します。 もっと読む
運営会社:バイオアソシエイツ株式会社
  •      

登録ユーザー数
3281人
2019年08月20日 現在
新メンバー
52-24 2019/8/20
みわんこそば 2019/8/20
ttsuji 2019/8/19
mater 2019/8/14
HKSRDC 2019/8/13
kyo03 2019/8/13
Messi 2019/8/9
のん 2019/8/9
メッシ 2019/8/9
Anton Pa 2019/8/8
aiueo 2019/8/6
タムタム 2019/8/5
栄ちゃん 2019/8/3
しの 2019/7/31
よしおか 2019/7/30
32 人のユーザが現在オンラインです。 (24 人のユーザが バイオクイックニュース を参照しています。)
登録ユーザ: 0 ゲスト: 32
抗体よもやま話
質量分析屋のネタ帳
創薬よ何処へ

 

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
バイオマーケットjpのコンテンツは クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。引用される場合は出典元リンクの記載をお願いします。