エボラ・ウイルスが免疫系を阻害する仕組み解明近づく
サイエンス出版部 発行書籍
西アフリカのエボラ出血熱ウイルス蔓延はこれまでで最大の規模になっているが、このウイルスが免疫系をすり抜けるテクニックは巧みである。しかし、セント・ルイスのWashington University School of Medicineその他の研究機関が参加する研究チームは、エボラ出血熱ウイルスが体の抗ウイルス防衛機能をすり抜ける方法を突き止めており、この疾患の治療法を新たに開発する糸口になることが期待されている。 WHOによると、2014年3月以来西アフリカ4か国で約1,800人がこのウイルスに感染しており、そのうち半数以上が死亡している。研究チームは、VP24と呼ばれるエボラのタンパク質が、細胞核の内外に信号分子を出し入れする宿主タンパク質に結合する詳細なマップを作成した。そのマップから、このウイルスのタンパク質が、重要な免疫信号を細胞核に運び込む宿主タンパク質の能力を奪うことが明らかになった。 この信号は免疫系の抗ウイルス防衛機能を活性化する働きがあり、その機能を阻害するということがこのウイルスの高い致死率の主要原因になっていると考えられる。この研究論文の首席著者でWashington University School of Medicineの病理学と免疫学の准教授を務めるGaya Amarasinghe, Ph.D.は、「エボラに感染すると、インターフェロンと呼ばれる分子によって活性化される免疫系の重要な機構か阻害されることは以前から知られている。この2つのタンパク質の構成マップは、エボラが機構をどのように阻害するかを明らかにしている。この情報を利用して新しい治療法を開発する道が開けるはず」と述べている。研究論文は2014年8月13日付Cell Host & Microbeオンライン版に掲載された。2014年3月1日、National Instit
CovalX コンフォメーショナルエピトープマッピング受託解析サービス
医学系国際学会における英語ポスター発表をサポートします 。
FFPE組織サンプル 深層ショットガンプロテオーム解析 受託サービス
イメージング質量分析 受託サービス
4600万以上の化合物から検索して購入/オリジナルライブラリーの構築に:AMBINTER 化合物データベース
同じカテゴリーの記事
Life Science News from Around the Globe
Edited by Michael D. O'Neill
バイオクイックニュースは、サイエンスライターとして30年以上の豊富な経験があるマイケルD. オニールによって発行されている独立系科学ニュースメディアです。世界中のバイオニュース(生命科学・医学研究の動向)をタイムリーにお届けします。バイオクイックニュースは、現在160カ国以上に読者がおり、2010年から6年連続で米国APEX Award for Publication Excellenceを受賞しました。
BioQuick is a trademark of Michael D. O'Neill