MITの研究で、顔に反応する脳の重要な領域がこれまで考えられていたよりもはるかに早い乳児期に形成されることが示唆された。
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大人の脳の視覚野には、顔に特化した小さな領域と、体や風景などの情景に強いこだわりを持つ領域が存在する。これまで神経科学者らは、子供のうちにこれらの領域が発達するには、何年もの視覚体験が必要であると考えてきた。しかし、マサチューセッツ工科大学(MIT)の新しい研究によると、これらの領域はこれまで考えられていたよりもずっと早い時期に形成されることが示唆された。生後2カ月から9カ月の乳児を対象とした研究では、乳児の視覚野の中に、大人と同じように、顔、体、風景のいずれかに強い選好性を示す領域が確認された。 「これらのデータは、これまでの発達のイメージを覆すものであり、乳児の脳は、我々が考えていたよりも早く、さまざまな点で大人に似ていることがわかった」と、MITのマクガバン脳研究所に所属する、本研究の上席著者のRebecca Saxe博士は述べている。 この研究者らは、機能的磁気共鳴画像(fMRI)を用いて、50人以上の乳児から使用可能なデータを収集した。これにより、これまでにない方法で乳児の視覚野を調べることができた。 MITの大学院生であり、本研究の筆頭著者であるHeather Kosakowski氏は、「この結果によって、多くの人が、乳児の脳、発達の出発点、そして発達そのものについての理解を深めなければならなくなるだろう」と語った。この研究は、2021年11月15日にCurrent Biology誌のオンライン版に掲載された。この論文は、「乳児の腹側視覚経路における顔、情景、身体への選択的反応(Selective Responses to Faces, Scenes, and Bodies in the Ventral Visual Pathway of Infants)」と題されている。 特徴的な領域 今から20年以上前、マサチューセッツ工科大学(MIT)のNanc
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