自然界に存在するエキソソームは、人工ナノ粒子よりも多くの利点を提供している

2020
6月 26
(金)
08:30
臨床医学のバイオニュース

自然界に存在するエキソソームは、人工ナノ粒子よりも多くの利点を提供している

2020年6月17日にNature Outlookでオンラインで公開された記事で、 イェール大学医学部のリウマチ学および臨床免疫学およびイェール大学医学部の元アレルギーおよび臨床免疫学のチーフであるPhilip Askenase教授(写真)は、「エキソソームはセンセーショナルな生物学的発見である」と述べている。
膜に囲まれた小さな細胞内小胞は、研究されてきたすべての動物種のすべての細胞によって生産・分泌され、植物や細菌によっても放出される。 オープンアクセスのNatureの記事は「人工ナノ粒子は本物ほど良くない(Artificial Nanoparticles Are Not As Good As The Real Thing.)」と題されている。

Askenase博士によれば、エキソソームの主な機能は、血流を通過した後、近くまたは全身に他の細胞に入り、最も重要なのはアクセプター細胞のDNAに変化を引き起こす可能性があるマイクロRNA(miRNA)である貨物を運ぶことだ。発現は、タンパク質機能の変化につながり、最終的にはアクセプター細胞の挙動の変化につなががる。
Askenase博士は、「エキソソームは、これまでに発見されていない生物学的プロセスを媒介し、細胞や生物全体の分子経路や代謝経路を変える可能性がある予期しないユニバーサル・ナノ粒子だ」と述べている。
彼は、エキソソームは医学的に非常に重要であると信じている。 「それらは、研究者に疾患メカニズムのより良い理解を提供し、新しい診断テストにつながり、そしておそらく最も重要なことは、新しい治療法を提供するための天然ナノ粒子手段を提供するだろう」とAskenase博士は言う。 しかし、これは研究者がエキソソームをより集中的に研究した場合にのみ起こると彼は信じている。
Askenase博士は、残念ながらこれまで生物医学のエンジニアは別のあまり有望ではないアプローチに焦点を当ててきたと考えている。 彼は、エキソソームは数十億年の進化を経て最適な組成物を進化させてきたと主張し、比較すると、操作されたナノ粒子には多くの相対的な欠点があるという。
Askenase博士は、エキソソームは血液脳関門などの組織障壁を容易に通過でき、投与後4〜5日間効果を発揮して血流に入ることができると指摘している。 一方、人工ナノ粒子は、血液脳関門を通過することができず、それらを外来粒子として認識する自然の体のメカニズムによって急速に排除される。

 

続きを読む
ここから先は会員限定のコンテンツです
  •      


この記事が役に立つたらぜひシェアしてください!
このエントリーをはてなブックマークに追加

閲覧(457)

バーチャル展示会:おすすめバイオ研究支援ツール



    化学的に多様な骨格のヒト内在性リガンドが400化合物含まれたライブラリ  Greenpharmaヒト内在性リガンドライブラリは、オーファン受容体の研究におけるリガンド探索や、新しい疾患代謝経路の解明に有用です。 ドラッグディスカバリーでは強いアフィニティー分子の中からヒットを選ぶので後のオプティマイズや工夫が困難であったり、他社と似通った化合物やターゲットでHTS(High Throughput Screening)を行うのでヒット率の低さが課題となっています。 Greenpharmaヒト内在性リガンドライブラリを用いれば、程良いアフィニティー(10nM - 1μM)で且つ化学的に多様な骨格の、毒性の無いオプティマイズ可能な新規リード分子の探索が可能です。 弊社専門家集団(生物学者、薬理学者、メディシナルケミストら)がバリデートした、無毒性でオプ ...もっと読む



サイト運営者

バイオアソシエイツ株式会社

バイオアソシエイツ株式会社
東京都千代田区永田町2-11-1 山王パークタワー 3F
BioAssociates.co.jp

What We Do

ライフサイエンス事業向け
マーケティングサービスを提供しています


  • マーケティングリサーチ
  • コンサルティング
  • 外部連携支援
  • 科学顧問
  • マーコム