網膜芽細胞腫長期生存患者は認知能力でも社会能力でも良好 – 生後1年以内の早期診断で各種テストの成績改善
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St. Jude Children’s Research Hospitalでの研究で、網膜芽細胞腫患者、特に出生1年以内に腫瘍を伴う疾患と診断されながら長期生存している患者は成人して通常の認知能力を持っていることが明らかになった。この研究論文は2014年11月24日付Cancer誌のオンライン版に掲載されており、生存者の圧倒的大多数がフルタイムの仕事に就き、自立生活を営んでおり、また通常の成人生活の各段階を十分にこなしてきている。 また、この研究は、網膜芽細胞腫と診断されて成長した患者が何十年か後に認知能力、社会能力の面でどのような成績を示しているかを世界で初めて調査したものである。他の小児がんの生存者を対象にした研究では、幼いうちにがんと診断された場合、成長しても認知能力が劣るなどのリスクを抱えていることが示されており、この研究の網膜芽細胞腫のケースとは対照的である。この研究の第一責任著者であり、St. Jude Department of Epidemiology and Cancer ControlとDepartment of Psychologyのassistant memberを努めるTara Brinkman, Ph.D.は、「グループとしてみれば、網膜芽細胞腫と診断されながら、成人に達している生存患者は、その認知機能や成人社会生活の各段階のこなし方を見れば非常に好成績だといえる」と述べている。 Dr. Brinkmanは、「この研究結果から、生まれて間もなく視覚系に損傷を受けた子供でも、脳が視覚情報を処理する領域を組み立てなおし、言語聴覚情報処理を強化することで補償する可能性を示している」と述べている。アメリカでは毎年約350人の児童が網膜芽細胞腫と診断され、その95%は5歳未満で腫瘍を発見されている。こんにちでは網膜芽細胞腫患者の95%以上が長期生
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