浸潤性乳管ガン(IDC)の無病生存率の予測は、F-18-フルデオキシグルコース陽電子放出断層撮影(PET)/コンピュータ断層撮影(CT)を使用することで簡単になるかもしれない、との発表が2012年6月29日付けのThe Journal of Nuclear Medicine誌にオンライン掲載された。本研究は同誌の9月号でも印刷出版される予定である。韓国の研究チームによって得られた新たなデータは、治療前のリンパ節によるF-18-FDGのSUVmax(最高集積度)が、再発の指標である事が示唆される。「多くの研究が、腋窩リンパ節転移陽性乳ガン患者は、リンパ節転移の無い患者よりも予後が不良であることを明らかにしています。
しかしPETやCTを使用した転移性腋窩リンパ節のF-18-FDG集積の予後値は、IDC患者で検討されていないのです。」と、サンウー・リー博士(M.D.,Ph.D.)は説明する。本研究にはF-18-FDG PETCTの前処置を受け、遠隔転移無しで腋窩リンパ節転移が病理学的に確認された女性IDC患者65人が参加した。
年齢、TNM(腫瘍、リンパ節、そして転移)ステージ、エストロゲン受容体の状態、プロゲステロン受容体の状態、ヒト上皮増殖因子受容体2ステータス、および原発腫瘍と腋窩リンパ節のSUVmaxなどの要因が分析された。
参加患者は治療を受け、21-57ヶ月(中央値:36ヶ月)経過観察された。患者のうち、経過観察期間中53人が無病で、12人が再発した。
原発腫瘍およびリンパ節SUVmaxの両共が無病よりも再発患者において高かったものの、リンパ節SUVmaxの高さが著しかった。また分析された他の要因に比べて、リンパ節SUVmaxが唯一、無病生存率の独立した決定因子であることが判明した。
研究チームはROC曲線を使用し、リンパ節SUVmaxは2.8が無病生存率を予測するための最適なカットオフであることを示した。
「ガン研究における分子イメージングの重要な役割の一つは、正確な予後を非侵襲的に予測することです。我々の結果は、既知の確立されたリスク要因にリンパ節SUVmaxを加える事で、無病生存率のリスク予測の精度が格段に改善されることを示しています。
我々の研究は、F-18-FDG PET/CTが腋窩リンパ節転移を有するIDC患者のリスク層別化および治療計画において有用な情報をもたらすことを示唆しています。」と、リー博士は述べた。
女性の8人に1人は乳ガンになる、と推定されている。米国癌協会によると、2011年には乳ガンの新たな症例が推定280,000例にものぼり、約40,000人が死亡した。
■原著へのリンクは英語版をご覧ください:Pretreatment PET/CT Scan of Lymph Nodes Predicts Recurrence in Type of Breast Cancer



