「海のカメレオン」のナノフォトニック系を塗料、美容、家電、軍用迷彩に応用も
サイエンス出版部 発行書籍
マサチューセッツ州ボストンのHarvard Universityとウッズ・ホールのMarine Biological Laboratory (MBL)の研究者は、小さな海洋動物が環境に合わせて体色を変える自然のつくったナノスケール・フォトニックの原理解明が進めば兵士の軍装の迷彩も改良できるのではないかと考えている。「海のカメレオン」と呼ばれるコウイカは、体表の色やパターンを急速に変化させて視覚的に環境に溶け込み、天敵から身を守ることができる。 2014年1月29日付Journal of the Royal Society Interfaceオンライン版に掲載された研究論文で、Harvard-MBL共同研究チームは、コウイカの体色変化の高度な生体分子的ナノフォトニック系のこれまで知られていなかった原理を詳述している。Harvard School of Engineering and Applied Sciences (SEAS), Bioengineering and Applied PhysicsのTarr Family Professorを務め、Harvard, Wyss Institute for Biologically Inspired Engineeringの中心的な教授会員でもあるDr. Kevin Kit Parkerは、「自然は複雑な環境適応迷彩の問題をはるか昔に解決した。私たちの課題は、その自然の系を解析し、大量生産に見合った対費用効率の高い生産手段を開発することだ」と述べている。この発見は、軍装迷彩の繊維だけでなく、塗料、美容、家電製品まで様々な応用範囲がある。 コウイカ (Sepia officinalis) は、ヤリイカやタコと同じ頭足類である。色素胞と呼ばれる神経が制御する色素性器官は、イカが環境色を視認し、それに対応して体色を変化させる
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