複数の特異なY染色体と前立腺がんの高リスクとに関連性見つかる

複数の特異なY染色体と前立腺がんの高リスクとに関連性見つかる

サイエンス出版部 発行書籍

10月25日、ボストンで開かれていたAmerican Society of Human Genetics (ASHG) の2013年年次総会でプレゼンテーションのあった研究報告によると、ユタ州の多世代にわたる家族の男性の家系と病歴を分析した結果、男子の性染色体であるY染色体の変異の遺伝が前立腺がん発症に大きく関わっていることが裏付けられた。University of Utah School of Medicine, Division of Genetic Epidemiologyの教授であり、Chiefも務めるLisa Cannon-Albright, Ph.D.は、「研究で、いくつかの特異なY染色体が前立腺がんの非常に高いリスクと関連していることを突き止めた」と述べている。   研究を指導し、年次総会で研究のプレゼンテーションを行ったDr. Cannon-Albrightは、「私の研究室ではこれらのY染色体を対象にして、米国内でがん種別発症率で2位の前立腺がんのリスクを高めている遺伝子突然変異を探る研究を計画している」と述べた。 ほとんどのY染色体は、細胞分裂中に再結合しないため、事実上そのまま父親から男児に受け継がれる。Dr. Cannon-Albrightは、「その結果、ユタ州の男性住民はすべて父親のY染色体、父親の父親のY染色体というふうに男系先祖のY染色体を受け継ぎ、共有している。だからユタ州の男性住民の各Y染色体の前立腺がんリスクを予測することもできるはず」と述べている。この研究はUtah Population Data Base (UPDB) を基本にしており、そのUPDBには1800年代のユタ州の開拓者を含む650万を超える過去現在の住民のデータが登録されている。UPDBの開拓者の系図は一般的に膨大で15世代にのぼることも珍しくない。また、UPDBに登

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Edited by Michael D. O'Neill

Michael D. O'Neill

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