細胞死の決定的瞬間を捉える
サイエンス出版部 発行書籍
Walter and Eliza Hall 研究所の科学者が、世界で初めて、細胞死を誘導するアポトーシス調節タンパクの分子変化を画像に捉えた。この成果は、細胞死の過程について重要な理解の手がかりになるもので、将来には、病気にかかった細胞の生死を管理する新しい種類の医薬の開発につながるかもしれない。管理された細胞死、アポトーシスは、体内の細胞の数の管理調節に重要な役割を果たしている。 細胞死の過程に欠陥があれば、ガンや神経変性症状を引き起こすと考えられており、また、細胞死が適切に行われなければ細胞が不死になり、ガンを引き起こすことがある。一方、ニューロンの細胞死が過剰に起きると神経変性症状になることがある。同研究所構造生物学部のPeter Czabotar博士、ピーター・コルマン教授とその同僚は、同研究所ガン分子遺伝学部のDana Westphal博士と共にこの発見を行い、2013年1月31日付の論文誌「Cell」にその研究論文が掲載された。 Czabotar博士は、「Baxと呼ばれるタンパク質の活性化がアポトーシスを引き起こす重要な事象であることは以前から知られていたが、この活性化の機序はこれまで知られていなかった。細胞死の重要な第一歩は、細胞内の膜、ミトコンドリア膜に孔が開けられることで、一旦これが起きると、その細胞は死滅する。Baxが、このミトコンドリア膜に孔を開ける役割を担っているのであり、このBax活性化の過程を画像におさめることができたことで、細胞死の機序の理解にさらに近づいたと言える」と語っている。Czabotar博士とその同僚は、オーストラリアのシンクロトロンを使い、Baxが、不活性形から活性形に移行する様子を3次元画像で捉えることに成功した。活性形で、Baxがミトコンドリア膜を破り、細胞のエネルギー源を取り除くことで細胞死を引き起こしている。Cza
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