ハーバードの研究チームが多目的多機能の「折り紙式」蛍光バーコードを開発

ハーバードの研究チームが多目的多機能の「折り紙式」蛍光バーコードを開発

サイエンス出版部 発行書籍

スーパーのレジ係りが、商品パッケージに付いているバーコードをスキャンして客の買い物を処理するように、研究者は高性能の顕微鏡と独自に作成したバーコードを用いて、膨大な数の細胞の同定や疾患部位のマーカー分子の同定の管理に利用する。しかし、そのバーコードは僅かなパターンしかないので、細胞の研究を行う様な一度に多くの情報のラベリングが必要な場合には、対応できない。   ハーバード大学のワイスバイオ工学研究所の研究チームがこの度、新しいデザインのバーコードを開発したが、これは無限に近い配列の組合わせが可能なもので、一度に膨大な生きた情報をコード化できる、過去に無いものとなっている。この方法は、DNAの生来の機能によって自動的に構造化されるもので、2012年9月24日付けのNature Chemistry誌オンライン版に発表され、同年10月に印刷版に掲載された。 「この新しい方法が、蛍光顕微鏡を用いて生物学の複雑系を研究するための分子ツールとなる事を期待しています。」とワイスの研究中心メンバーで同研究の心臓部である「DNA折り紙技術」を開発している共同著者のペン・ユィン博士は語る。蛍光顕微鏡はバイオメディカル領域では過去数十年に渡って「傑作」と言える技術である。判りやすく言えば、今回の発明は、蛍光素子―バーコード―と、研究対象の細胞の或る部位に結合する分子とを一緒にしたものである。サンプルトリガーのそれぞれのバーコードが、赤や青や緑の蛍光を発する事によって、目的の分子がどこにあるのかを提示する。しかし、この技術では使用できる蛍光色が3-4色に限られており、時々色がぼやける。ここにDNAバーコードの意味が出てくるのだ。色のドットが幾何学的模様に形成されたり、蛍光線状バーコードに形成されたり、その組み合わせは無限に近い。研究者たちが観察する分子や細胞の数が増えて行っても、色によって識

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Edited by Michael D. O'Neill

Michael D. O'Neill

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