幹細胞によるインプラントで1型糖尿病患者におけるインスリンの分泌に成功
サイエンス出版部 発行書籍
1型糖尿病患者において、移植した細胞からインスリンが分泌されることを証明した多施設共同臨床試験の中間結果が発表された。ヒト多能性幹細胞(PSC)由来の膵臓内胚葉細胞(代表画像)を移植し、26名の患者を対象に、安全性、忍容性、有効性を検証した。インプラントから分泌されたインスリンが患者に臨床効果をもたらすことはなかったが、本データは、ヒト患者において分化した幹細胞が食事によりインスリン分泌を制御していることを示す初めての報告となる。この成果は、2021年12月2日、Cell Stem CellおよびCell Reports Medicineのオンライン版に掲載された。 Cell Stem Cellの論文は「幹細胞を用いた糖尿病における膵島置換療法。臨床に至るまでの道程(Stem cell-Based Islet Replacement Therapy In Diabetes: A Road Trip That Reached the Clinic)」と題されている。またCell Reports Medicineの論文は「(Insulin Expression and C-Peptide in Type 1 Diabetes Subjects Implanted with Stem Cell-Derived Pancreatic Endoderm Cells in an Encapsulation Device)」と題されている。 「画期的なことが起きた。」ライデン大学医療センターのEelco de Koning博士は、Cell Stem Cellに掲載された解説の共著者として、「インスリン産生細胞が無限に供給される可能性は、1型糖尿病を患う人々に希望を与える」「臨床的な効果は得られなかったものの、移植から1年後の細胞の生存と機能性を初めて報告した本研究は、ヒトPSC由来の
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