40Hzの光と音が脳の白質を保護する?アルツハイマー病と脱髄に対する新たな治療アプローチ
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マルチセンサリーガンマ刺激がクプリゾンによる脱髄の影響を軽減。 アルツハイマー病患者やそのマウスモデルを対象とした初期段階の研究では、「ガンマ周波数」と呼ばれる40Hzの光や音による感覚刺激が、脳内病理や症状に対してポジティブな効果をもたらすことが示唆されています。新しい研究では、この40Hzの感覚刺激が、ニューロンの信号伝達枝である軸索を「ミエリン」と呼ばれる脂肪性の絶縁体で包む重要なプロセスを維持することに寄与する仕組みに焦点を当てています。 ミエリンは「白質」とも呼ばれ、軸索を保護し、脳内回路における電気信号の伝達を向上させる役割を果たしています。 MITの記憶と学習のためのピカワー研究所(Picower Institute for Learning and Memory)および脳認知科学科の教授であり、MIT高齢化脳イニシアチブを率いるリ・フエイ・ツァイ博士(Li-Huei Tsai, PhD)は、「これまでの私たちの研究は主に神経保護に焦点を当ててきましたが、この研究は灰白質だけでなく、白質も保護されることを示しています」と述べています。 本研究の詳細は、2024年8月8日付けでNature Communications誌に掲載された「Multisensory Gamma Stimulation Mitigates the Effects of Demyelination Induced by Cuprizone in Male Mice(マルチセンサリーガンマ刺激がクプリゾンによる脱髄の影響を軽減)」という論文で公開されています。 40Hz感覚刺激によるミエリン保護の仕組み MIT発のスピンオフ企業であるCognito Therapeuticsは、MITの感覚刺激技術をライセンスし、アルツハイマー病患者を対象とした第II相ヒト試験の結
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