野生イチゴの耐寒性遺伝子を解明—気候変動に強い品種育成へ

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気候変動が季節を変化させ、作物に限界をもたらす 気候変動による季節の変化は、作物にとって大きな試練となっています。たとえば、春の終わりに突如発生する霜は、畑のイチゴに深刻な影響を及ぼします。一方で、野生種はより耐性が高いことが多いです。ドイツのカールスルーエ工科大学(Karlsruhe Institute of Technology, KIT)とその共同研究者らは、野生種のイチゴであるヘビイチゴ(Fragaria vesca)の寒冷ストレス応答を解明し、より耐寒性の高い品種の開発につなげる研究を行いました。その研究成果は、2024年7月18日に『ジャーナル・オブ・エクスペリメンタル・ボタニー(Journal of Experimental Botany)』に掲載されました(DOI: 10.1093/jxb/erae263)。 論文タイトルは「Cold Tolerance of Woodland Strawberry (Fragaria vesca) Is Linked to Cold Box Factor 4 and the Dehydrin Xero2(ヘビイチゴ(Fragaria vesca)の耐寒性はCold Box Factor 4およびデヒドリンXero2に関連する)」です。 過去の品種改良と耐性の欠如 これまでの農作物の品種改良は主に収量の向上を目的として行われてきましたが、その結果として耐性が犠牲にされてきました。 「気候変動によって、現代農業においても施肥や圃場管理による耐性の欠如を補うことが難しくなっています」と、カールスルーエ工科大学ヨーゼフ・ゴットリープ・ケルロイター植物科学研究所(Joseph Gottlieb Kölreuter Institute for Plant Sciences)のペーター・ニック教授(Peter Nic
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