ALSの進行を遅らせるシナプス内の強力な自己修正メカニズムを特定

2020
5月 22
(金)
08:00
臨床医学のバイオニュース

ALSの進行を遅らせるシナプス内の強力な自己修正メカニズムを特定

アルツハイマー病や筋萎縮性側索硬化症(ALS)(ルーゲーリック病とも呼ばれる)などの神経変性疾患の一般的な特徴は、脳と脊髄全体にわたるシナプス(脳細胞間のコミュニケーションの解剖学的部位)の進行性の損失だ。
通常、シナプス損失は、記憶喪失や麻痺などの疾患の症状が出現する前に蔓延する。 脳機能が深刻に低下し始める前に広範なシナプス損失が存在する必要があるという事実は、神経系が深い機能的予備力を維持し、損傷が転換点を通過して脳の回復力が低下し始めるまで、すべてが正常に機能し続けることを示唆している。 しかし、この機能的予備力は、進行中の脳変性に直面して、どの程度正確に回復力を与えるのだろうか? この予備力の違いが、ALSのある人が数か月以内に衰退して死亡する理由と、天体物理学者のSteven Hawking博士(写真)のように何十年も生きられた理由を説明できるだろうか? そして、この機能的予備力を高める治療は、Hawking博士と同じく、より多くの患者が生存するのに役立つのだろうか?
カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)の神経科学者Graeme Davis 博士が、2020年5月6日にNeuronのオンラインで公開した新研究で、神経変性によって活性化されALSの動物モデルにおける疾患の進行を遅らせるように作用するシナプス内の強力な自己修正メカニズムを特定した。 この自己修正メカニズムを選択的に排除すると、マウスのALSの進行が劇的に加速し、寿命が50%短くなった。
このNeuronの論文は、「シナプス前恒常性は、ALS様変性のマウスモデルにおける疾患の進行に対抗する:恒常性神経保護のエビデンス(Presynaptic Homeostasis Opposes Disease Progression in Mouse Models of ALS-Like Degeneration: Evidence for Homeostatic Neuroprotection.)」と題されている。

 

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