がん治療の流れを変えるか、免疫療法 (ニボルマブ) で再発頭頸部扁平上皮がん生存率を2倍に
サイエンス出版部 発行書籍
再発頭頸部がんは非常に治療が難しいとされるがんだが、免疫療法薬剤で患者の生存率を飛躍的に向上させたことから、がん治療の流れを変える医薬として注目されている。ニボルマブ(Nivolumab、商品名:オプジーボ)は、化学療法に反応しなかった頭頸部がん患者を対象に行った第3相臨床試験で初めて生存率を引き延ばすことができた。しかも、従来の治療法に比べて副作用も少なかった。 2016年10月9日付New England Journal of Medicineオンライン版に掲載された研究論文で報告されている大規模な国際的治験で、ニボルマブ投与を受けた患者の1年後の生存率が化学療法治療の患者に比べ、2倍以上の高率になった。NEJMのオープン・アクセスで発表されたこの論文は、「Nivolumab for Recurrent Squamous-Cell Carcinoma of the Head and Neck (再発頭頸部がん上皮扁平細胞悪性腫瘍にニボルマブを投与)」と題されている。現在のところ、再発・転移したシスプラチン耐性頭頸部がん患者の生存率を向上させる治療法は他にない。この疾患の患者の期待余命は6か月未満とされている。この試験は、イギリスではロンドンのThe Institute of Cancer ResearchとThe Royal Marsden NHS Foundation Trust所属のProfessor Kevin Harringtonが指導し、世界各国の20の研究機関が参加して行われた。また、研究にはBristol Myers Squibbが出資した。研究に参加した361人の患者のうち、再発または転移性の頭頸部がんの240人はニボルマブの投与を受け、121人は3種のうちの1種の化学療法を受けた。 研究に参加したイギリスの患者は化学療法薬剤のdocetaxelの投
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