エボラウィルスワクチンの開発に進展
サイエンス出版部 発行書籍
1976年8月26日、ザイール地方(現コンゴ民主共和国)の小さな村ヤンブクで時限爆弾が爆発した。エボラとして知られる糸のようなウィルスが出現し、感染者は出血熱と呼ばれる数々の恐ろしい症状を発症し、約90%が死に至った。地球上で最も致命的な天然由来の病原体の一つと認識されるまでに、時間はかからなかった。そして今、アリゾナ州立大学(ASU) Biodesign Institute(バイオデザイン研究所)のチャールス・アンツェン博士は、ASUとアリゾナ大学医学部(アリゾナ州フェニックス)、そして米国陸軍感染医学研究所(メリーランド州フォートデトリック)の研究者達と共に、この恐ろしいウィルスに対するワクチンの開発に向かって研究を進めている。 この研究結果は、ラリー・ザイトリン博士率いるカリフォルニア州サンディエゴMAPP医薬品の共同研究チームのコンパニオン紙と共に、2011年12月5日付けのProceedings of the National Academy of Science誌にオンライン版に掲載された。 アンツェン博士のグループは、エボラに対する植物由来のワクチンが、マウスモデルで強力な免疫力を発揮することを実証した。この努力が実を結べば、エボラワクチンを米国で使用するために備蓄することも可能である。そうすれば、感染が突発した場合、またはバイオテロで武器化されたウィルスが兵士や社会環境に対して放出された場合などに役立つであろう。有り難い事に、今までエボラ出血熱の大流行は稀であった。しかし、アンツェン博士のような研究者にとってこれはチャレンジを意味するのである:「HIVのような他の致命的なウィルスの発生には、共通するパターンがあり、ワクチンのテストを可能にします。例えば、AIDSワクチンの研究は現在、疾患の発生率が高いタイの2カ所で進行中です。これとは対照的に、エボ
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