全ゲノムシーケンスで疾病メカニズムの同定〜脳性麻痺で苦しむ双子の兄弟に治療の道

2012
5月 2
(水)
17:10
遺伝子研究のライフサイエンスニュース

全ゲノムシーケンスで疾病メカニズムの同定〜脳性麻痺で苦しむ双子の兄弟に治療の道

2歳の時に脳性麻痺と診断された双子のノア・ビーリイとアレクシス・ビーリイの両親は、生まれた時から我が子に降りかかった苦難を取り除く答えを、ようやく手にする事が出来たと思っている。但しこの双子の問題を解決するには母親の遺伝情報が詳細に調査される事が不可欠であり、手にした答えは「道半端」でもあった。その遺伝子調査はBaylorヒトゲノム解析センターと国中から集まった専門家達の特殊なスキルによって行われる。
Science Translational Medicine誌2011年6月15日号には、Baylor医科大学(BCM)の研究者、サンディエゴ大学とAnn Arborのミシガン大学の解析専門家たちが双子の全ゲノムを解析し、双子の兄や両親の全ゲノムと比較してどのような違いが遺伝疾患の原因となっているのかに照準を合わせ、そして臨床医が遺伝疾患治療を微調整最適化する方法が報告されている。更には、ヒトゲノムの解析が患者個々人の治療の最適化に適用される新たな段階に来ていることも示唆されている。Baylorヒトゲノム解析センター(HGSC)は、ノーベル賞学者であるジェームス・ワトソン博士の全ゲノムを2007年5月31日に最初に公開して以来、個人の全ゲノム解析の先駆者である。その後2010年には、Baylorヒトゲノム解析センター所長のリチャード・ギブス博士とBCM 分子ヒト遺伝学部の副学部長ジェームス・ルプスキー博士とがルプスキー博士の全ゲノムを解析し、同氏が罹患している遺伝性疾患であるシャルコー・マリー・トゥース病のタイプについてその遺伝子変異型を同定した。
「Baylor HGSCがワトソン博士の遺伝子を解析した時、私達は全ゲノムの解析が出来る事が判った」と言うルプスキー博士は、「皆が私のゲノムを解析して判ったのだが、何百万もある遺伝子の多様性の中から疾病遺伝子を見つけるに足りうる安定性を全ゲノム解析法は有しているのだ。現在では疾病の原因となる変異を見つけるだけでなく、治療法をカスタマイズして最適化する事も出来るのです。」と説明する。

 

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