絶滅寸前の川ガメの遺伝子から古代マヤ族との関係が判明

絶滅寸前の川ガメの遺伝子から古代マヤ族との関係が判明

サイエンス出版部 発行書籍

絶滅危惧種である中央アメリカの川ガメ(Dermatemys mawii) の保全に関わるスミソニアン研究所の科学者チームは、この川ガメの遺伝子研究に焦点を当ててきたが、この度、驚くべき結果を得た。メキシコ南部、ベリーズ、グアテマラに至る生息地の15地点・238匹の野生の個体から採取した小組織をサンプルとし、遺伝子構造の「驚くべき欠損」が明らかになり、Conservation Genetics誌オンライン版2011年5月17日付けに発表された。   このカメは完全に水生であり、地理的に距離や山脈で隔てられた3つの河川流域にそれぞれ独自の個体群が存在する。「我々は、各流域で異なる遺伝系統が観察されると期待していました。」と主筆であるスミソニアン保全生物学研究所・保全と進化遺伝学研究センターのグラシア・ゴンザレス・ポーター博士は説明する。そして「その代わりに私達は系統の混合を発見したのです、それも全領域で。 互いに隔絶されているのは明らかなのですが、遺伝子データは、異なるカメの個体群が数年間近接していた事を示しています。」と続ける。「しかし、一体どうやって?」という研究者達の疑問にゴンザレス・ポーター博士と研究グループが提示する最も可能性の高い説明は、人間がそれらのカメを何百年も互いに持ち寄っていたという事である。 カメは長い間食糧として、貿易品として、そして千年間儀式用に利用されてきており、広く流通し且つ使用するまでは池などで(飼育)保管する事が慣例であった。「何世紀もの間、このカメ種はマヤ族及び歴史的にその分布範囲に居住していた先住民族の食糧のひとつとなっており、D.mawii種はペテン地域の古代マヤ文明(先古典期800-400 B.C.)では重要な動物性たんぱく源でした。そしてこれらのカメは3,000年以上前のオルメカ文明の食糧のひとつであったと思われます。」と研究チ

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Edited by Michael D. O'Neill

Michael D. O'Neill

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