モンキーフラワーの新種の進化:分類群特異的遺伝子が新種を生み出す鍵であることを解明。

モンキーフラワーの新種の進化:分類群特異的遺伝子が新種を生み出す鍵であることを解明。

モンキーフラワーは、黄色、ピンク、濃い赤橙色など、さまざまな色に輝いている。しかし、約500万年前に、その一部は黄色を失ってしまった。コネチカット大学の植物学者が、遺伝学的に何が起きて黄色の色素が失われたのか、そして種の進化にどのような影響があったのかを解明した。このScience誌に掲載された論文は、「モンキーフラワーの種分化に関与する分類群特異的な段階的siRNAの発見(Taxon-Specific, Phased siRNAs Underlie a Speciation Locus in Monkeyflowers)」と題されている。

モンキーフラワーは、他の植物が育たないようなミネラル豊富な厳しい土壌で育つことで有名だ。また、形や色が多様であることでも知られている。そして、モンキーフラワーは、たった1つの遺伝子の変化で新種が誕生することを示す典型的な例である。この例では、約500万年前にモンキーフラワーの一種が花びらの黄色い色素を失い、ピンク色を獲得し、受粉のためにハチを引き寄せた。その後、子孫の種がYUPと呼ばれる遺伝子の変異を蓄積し、黄色の色素を回復して赤い花を咲かせるようになった。その結果、ハチが寄りつかなくなった代わりにハチドリが受粉し、赤い花は遺伝的に隔離され、新しい種が誕生したという。

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Edited by Michael D. O'Neill

Michael D. O'Neill

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