コロラド大学アンシュッツ・メディカル・キャンパスの新しい研究によると、帯状疱疹にかかった人が脳卒中のリスクが高い理由を調べていた科学者らは、その理由は細胞間でタンパク質や遺伝情報を輸送するエクソソームにあると考えているという。2022年10月6日にJournal of Infectious Diseases誌に掲載されたこの研究は、帯状疱疹と脳卒中の関連性の背後にあるメカニズムを詳述している。
この論文は「帯状疱疹に関連する血栓性血漿エクソソームと脳卒中リスクの増加(Zoster-Associated Prothrombotic Plasma Exosome and Increased Stroke Risk)」と題されている。

「ほとんどの人が帯状疱疹の痛みを伴う発疹について知っているが、感染後1年間は脳卒中のリスクが上昇することを知らないかもしれない」と、この研究の筆頭著者であるコロラド大学医学部神経科の助教授のアンドリュー・ブバック博士は語っている。「重要なことは、発疹が完全に治癒していることが多く、患者は通常の感覚を持っているが、それにもかかわらず、脳卒中リスクが著しく上昇した状態で歩き回っていることだ」。

帯状疱疹は、水疱瘡の原因となる水痘帯状疱疹ウイルスによって引き起こされる。このウイルスは神経節に留まり、再活性化することで耐え難い痛みを引き起こす。しかし、この研究者は、帯状疱疹ワクチンが通常推奨されない40歳未満で特に帯状疱疹が脳卒中のリスクを高める可能性があることを発見した。

脳に近いためか、顔に発疹が出る人が最もリスクが高い。

この仕組みをより深く理解するために、ブバック博士のチームはエクソソームをより詳しく調べるようになった。

「エクソソームは、実際の感染部位から離れた場所で血栓や炎症を引き起こす可能性のある病原性物質を運ぶ。それは、最終的に患者の脳卒中につながる可能性がある。」とブバック博士は述べた。

この研究者らは、帯状疱疹患者13名と非患者10名から血漿サンプルを採取した。このサンプルは、感染時および一部の患者の3カ月後のフォローアップ時に採取され、血漿からエクソソームが抽出された。

彼らは、感染者に血栓を引き起こす可能性のある血栓形成促進性のエキソソームを発見した。また、3カ月後の追跡調査では、脳卒中のリスクとなる炎症性エクソソームも発見された。

ブバック博士によれば、この知見は、帯状疱疹患者のサブセットにおいて、ウイルスが潜伏状態に戻らないか、あるいは血栓促進状態を長引かせる循環エクソソームが、治療が終わって発疹がなくなった後でも残存している可能性を示唆しているとのことだ。抗血小板薬や抗炎症薬の追加で抗ウイルス剤を長く使うことが有効だという。

「また、特に脳卒中の既往の危険因子を持つ人の脳卒中リスクを低減するために、帯状疱疹ワクチンの接種率を高める取り組みも行っている。これらの知見がより大規模な縦断的研究で確認されれば、臨床実践が変わるかもしれない。」とブバック博士は述べている。

ほとんどの医師は、有効なワクチンがある帯状疱疹と脳卒中との関連性を知らない。

「しかし、これは本当に重要なことで、簡単に軽減できる。抗血小板剤を投与して帰宅させることだ」とブバック博士は述べている。

[Journal of Infectious Diseases article]

この記事の続きは会員限定です