ジカウイルスはどのように複製され、母親から胎児に感染するのか?
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ペンシルベニア州立大学の研究者らは、600万ドル近い新たなNIH助成金により、ジカウイルスがどのように複製され、胎盤を通過して胎児に感染するかを調査します。2015年にブラジルで発生したジカウイルスの流行は、豪雨シーズンとそれに続くウイルスの宿主である蚊の急増によって引き起こされ、何千もの赤ちゃんが重度の先天性欠損症をもって生まれる原因となりました。ジカウイルスは、ウエストナイル、デング熱、黄熱病ウイルスを含むフラビウイルスの中で唯一、感染した母親から未生まれの子どもに伝播する能力を持つという点でユニークです。 ジカウイルスの成分はウイルス複製中にどのように組み立てられ、ウイルスはどのようにして母親から胎児に移行するのでしょうか?ペンシルバニア州立大学のバイオケミストリーおよび分子生物学のアシスタントプロフェッサーであるジョイス・ホセ博士(Joyce Jose, PhD)と彼女の同僚たちは、合計約600万ドルに及ぶ米国国立アレルギー・感染症研究所からの2件の新しい助成金を用いてこれらの疑問に答えることを目指しています。 「ジカウイルスの人間への感染は2015年の壊滅的な流行以降減少していますが、将来的な流行の脅威は残っています。気候変動により、ジカウイルスを宿している蚊が北方へとその範囲を拡大する可能性があり、これによってアメリカ合衆国を含む更に多くの人々が大きなリスクにさらされることになるかもしれません。ワクチンや抗ウイルス療法が現在存在しないため、予防対策の開発に役立てるためにウイルスを研究することが重要です。」とホセ博士は述べています。 ホセ博士と彼女の同僚たちは最近、ジカウイルスに感染した母体細胞が、母体内の未感染細胞や母体から胎児へと伸びるトンネル状ナノチューブと呼ばれる接続を作り出すことを発見したと説明しました。その研究の結果は現在査読中で、プレプリント形
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