腸内細菌の遺伝子組換えでダイエット
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次に来るダイエット・ブームには遺伝子組換えした腸内細菌がもてはやされるかも知れない。研究チームが腸内細菌の遺伝子を組換え、正常な代謝で空腹感抑制脂質に変わる物質を生成させることに成功した。この腸内細菌を加えた水をマウスに与えると、高脂肪食を与えた場合でも食餌量が減り、体脂肪も減り、糖尿病の予防にも効果があった。 この技術は人間のダイエットなどに応用できる可能性がある。研究チームは、2015年3月22日から26日までコロラド州デンバーで開催された世界最大の科学協会、第249回National Meeting & Exposition of the American Chemical Society (ACS) において11,000件近い研究発表の一つとして、この技術を発表した。肥満は、心疾患、卒中、2型糖尿病、いくつかのタイプのがんなどの疾患や異常のリスクをいちじるしく高める。アメリカ人の3人に1人は肥満であり、肥満化を抑制する試みはほとんどが失敗している。ライフスタイルの変化や投薬でもごくわずかに体重減少が見られるだけで、ほとんどの場合、体重は元に戻る傾向がある。近年、数多くの研究で、腸内に棲む微生物群が肥満やそれに関連した疾患のリスクに関わる重要な因子になっていることが示されており、腸内細菌叢を変化させることで健康に影響を与える可能性が考えられている。 Sean Davies, Ph.D.は、「微生物医療の利点の一つは、メンテナンスが簡単なことだ」と述べており、博士は、腸内に半年から1年棲み着くような医薬細菌を開発し、長期体内薬剤輸送をさせることを目標としている。たとえばダイエット薬の場合、少なくとも1日に1回服用しなければならないことが普通で、長期的には患者も指示された通りに服用せず、さぼることが多い。Dr. Daviesは、「だから、患者が何時間かご
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