Salk Institute研究者の発見でがんの薬物耐性「オフ・スイッチ」の可能性
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細菌のコロニーや動物種のように、腫瘍中のがん細胞も生き延びるためには進化しなければならない。たとえば、化学療法で何十万個というがん細胞を殺すこともできるが、独自の突然変異を起こした細胞が1個生き延びればまたたく間に薬物耐性の新しいがん細胞を増殖し、がんを根絶することが難しくなる。Salk Instituteの研究グループは、がん細胞が時間と共に薬物耐性を獲得する詳細な過程を突き止めた。 これは同じ腫瘍内でも個々のがん細胞が少しずつ異なる遺伝子変異、つまり多様性を持っているために起きることである。2014年10月22日付PNASオンライン版に掲載された、この新しい研究で、遺伝子をデコードし、タンパク質を生成する乳がん細胞RNAの助けで、がんがこれまで考えられていたよりも速く進化することが突き止められた。この発見から、遺伝子の多様性を「スイッチ・オフ」し、それによってがん細胞の薬物耐性を防ぐ方法が導かれる可能性がある。SalkのRegulatory Biology Laboratory教授で、Edwin K. Hunter ChairでもあるDr. Beverly Emersonは、この論文の首席著者を務めており、研究論文の中で、「人、細菌、細胞、いずれであろうとその集団に本来備わっている特性として、集団を構成する個体の間で遺伝的多様性を維持し、それによって予期しない様々な環境ストレスが起きた場合にも少数の個体が生き抜くことができるようになっている。 がんは薬物耐性を獲得ためにこの多様化戦略を採用している」と述べている。筆頭著者を務めるSalk研究者のFernando Lopez-Diaz, Ph.D.と研究チームは、がん治療のターゲットとして単一の遺伝子や経路を調べる代わりに、がん細胞が互いに少しずつ異なる形で複製する多様性「スイッチ」を発見することに努めた。この細
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