高速かつ可逆的なタンパク質-タンパク質相互作用のみで構成される合成回路をMITのエンジニアが世界で初めて設計に成功
サイエンス出版部 発行書籍
合成生物学とは、ある化学物質を感知すると蛍光を発するなど、細胞に新しい機能を持たせる方法だ。通常は、ある入力をきっかけに遺伝子が発現するように細胞を改変することで実現する。しかし、細胞が必要な遺伝子を転写したり翻訳したりするのに必要な時間があるため、分子を検出するようなイベントと結果としての出力との間には、長いタイムラグがあることが多い。 今回、MITの合成生物学者らは、このような回路を設計するために、高速で可逆的なタンパク質-タンパク質相互作用のみに依存する代替アプローチを開発した。この方法では、遺伝子がmRNAに転写されたり、タンパク質に翻訳されたりするのを待つ必要がないため、数秒以内に回路を立ち上げることができると言う。 「我々は、これまで誰も体系的に開発できなかった、非常に速いタイムスケールで起こるタンパク質の相互作用を設計する手法を確立した。この種の回路は、環境センサーや、病気の状態や心臓発作などの切迫した事象を明らかにする診断装置の開発に役立つだろう」とこの研究者らは述べている。 MITの生物工学および電気工学・コンピュータサイエンスの教授であるロン・ワイス博士(写真)は、2021年7月1日にScience誌のオンライン版に掲載された本研究の上席著者である。その他の著者には、元MITのポスドクであるトリスタン・ベプラー博士、MITのコンピュータサイエンス・人工知能研究所のサイモンズ教授で計算・生物学グループの責任者であるボニー・バーガー博士、ウィスコンシン大学の助教授であるブライアン・ティーグ博士、ペンステート・ハーシー医療センターの生化学・分子生物学科の学科長であるジム・ブローチ博士が含まれている。この論文は、「内在的なネットワークの発見のために設計されたタンパク質-リン酸化トグルネットワーク(An Engineered Protein-Phosphor
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