アリやハチのように社会的に行動するテッポウエビの一種が、巨大なゲノムを持つことが判明。社会的特性がゲノム構造に影響か?
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コロンビア大学のダスティン・R・ルーベンスタイン博士(生態学・進化学・環境生物学教授)率いる研究チームは、2021年6月15日にPNASのオンライン版に掲載された論文で、同じ海産テッポウエビ科の中でも、Synalpheus はゲノムサイズと社会行動が大きく異なるだけでなく、時間とともに共進化していることを明らかにした。このグループは、アリやハチのような真社会性社会で生活するように進化した唯一の海洋生物であり、コロニー内の一部の個体が自分の生殖を放棄して他の個体の子孫を育てる手助けをすることから、長年にわたって研究されてきた。しかし、研究チームがテッポウエビのゲノムサイズが非常に多様であることを発見したのは、わずか数年前のことだった。いくつかの種では、ヒトのゲノムサイズの4~5倍以上もある非常に大きなゲノムを持っている。 また、ルーベンスタイン博士は、「真社会性種が最も大きなゲノムを持っているようだ」と述べている。これは、いくつかの昆虫の系統で見られるのとはまったく逆の結果である。このパターンを受けて、研究チームは、真社会性種がなぜこのように大きなゲノムを持っているのかを解明するために、米粒ほどの大きさしかない海綿に生息するエビのゲノムをさらに詳しく調べた。 ルーベンスタイン博士のほか、コロンビア大学の元ポスドク、ソロモン・T・C・チャク博士とスティーブン・E・ハリス博士(いずれも現在はSUNY大学の助教授)、シアトル大学のクリスティン・M・ハルトグレン博士、ベッドフォード大学のニコラス・W・ジェフェリー博士らが、この研究に参加している。トロントにあるベッドフォード海洋研究所のジェフェリー博士は、真社会性のテッポウエビの種が、社会性の低い種に比べてゲノムサイズが大きいことを確認しただけでなく、このゲノムサイズの増加が、進化の過程で増殖したトランスポサブルエレメントの蓄積に
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